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機能拡張が進む「GitHub Copilot」、若手開発者へのレガシー言語の橋渡し役も組み込み開発ニュース(1/2 ページ)

GitHub Japanは、AIペアプログラミング機能「GitHub Copilot」の開発進捗や米国本社における生成AIの活用状況、法規制への対応方針などについて説明した。

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 GitHub Japanは2024年5月14日、東京都内で会見を開き、AI(人工知能)ペアプログラミング機能「GitHub Copilot」の開発進捗や米国本社における生成AIの活用状況、法規制への対応方針などについて説明した。

 会見に登壇したのはGitHub Japan 日本・韓国エンタープライズ担当シニアディレクターの角田賢治氏、米国本社GitHub COOのカイル・デイグル(Kyle Daigle)氏、同社 CLO(Chief Legal Officer)のシェリー・マッキンリー(Shelley McKinley)氏の3人である。

左から、GitHub Japanの角田賢治氏、GitHubのシェリー・マッキンリー氏、カイル・デイグル氏
左から、GitHub Japanの角田賢治氏、GitHubのシェリー・マッキンリー氏、カイル・デイグル氏[クリックで拡大]

 プログラミングの生産性向上に大きく貢献するGitHub Copilotの発表以降、日本国内におけるGitHubの事業も拡大を続けている。GitHubを利用する開発者数は300万人以上となり、2023年の国内事業は前年比31%増となった。角田氏は「生成AIが開発体験の新時代を作りだしている。そして、GitHubで生成AIプロジェクトに貢献する開発者コミュニティーの規模が世界で3番目の大きさになるなど、日本の存在感も大きくなっている」と語る。

日本におけるGitHubの事業状況
日本におけるGitHubの事業状況[クリックで拡大] 出所:GitHub Japan

GitHub社内でも生成AIの活用を推進

 デイグル氏はGitHub Copilotの新機能として、対話型インタフェースでコーディングに関する質問に回答してくれる「Chat」や、脆弱性検出からコードの自動修正まで対応する「Code scanning autofix」、そして2024年4月30日にテクノロジープレビューを開始した自然言語によるアイデア出しからコーディング、ビルド、テスト、実行までを行えるようになる「Workspace」などを紹介した。

「GitHub Copilot」の新機能
「GitHub Copilot」の新機能[クリックで拡大] 出所:GitHub Japan

 生成AI活用の先行事例ともなっているGitHub Copilotだが、GitHubでは開発者以外も生成AIのメリットを享受できるように7つの社内プロジェクトを推進しているという。そのうちの一つとして、社内ITチームであるGitHub ITへの問い合わせ自動化の取り組みを進めており、四半期当たり約5000件ある問い合わせについて、その30%を生成AIで自動化することで、週当たり3時間の余裕を生み出すことができたという。「重要なのは、この3時間をよりクリエイティブな業務に割り当てられるようになったことだ。われわれは、AIで人を置き換えることは目的ではなく、繰り返し作業のような労苦(toil)はコンピュータに任せ、人に創造性を発揮してもらうことが重要だと考えている」(デイグル氏)という。

 また、日本国内ではレガシーシステムの期限と熟練開発者の退職が重なる「2025年の崖」が間近に迫っている。デイグル氏は「2025年の崖では、GDPの2%に相当する損失が生まれるといわれているが、GitHub Copilotなどの生成AIの活用によって回避することが可能だ」と強調する。実際に、メインフレームに用いられているCOBOLなどのレガシーコードの移行を、GitHub Copilotにより最大80%を自動化できるとしている。また、単純にレガシーコードの移行を自動化するだけでなく、GitHub Copilotを活用しながらレガシーコードのメンテナンスなどを行うことで若手の開発者がレガシー言語を理解し学ぶことも可能になるという。「GitHub Copilotは、熟練開発者と若手開発者の橋渡し役になり得るだろう」(同氏)。

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