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フローで考える流れのモデリング(その2) 〜適用例と3D/1Dの関係〜1Dモデリングの勘所(30)(2/5 ページ)

「1Dモデリング」に関する連載。連載第30回では「フローで考える流れのモデリング(その2)」と題し、流れのモデリングの適用例と応用例、そして3Dモデリングと1Dモデリングとの関係について取り上げる。

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ポンプ配管系への適用:パラメータの決定

 抵抗要素に関しては、主配管は管摩擦による抵抗のみとし、

式5
式5

から算出する。一方、ポンプ前後の配管に関しては管摩擦による抵抗と、流量調整弁の抵抗を考え、

式6
式6

とする。流量調整弁の抵抗はポンプの項で考えることにし、ここでは管摩擦による抵抗を見積もる。今、レイノルズ数

式7
式7

は、定格運転(2×q=4m3/s)の際、主配管で流速u=5.1m/sなので、Re=5.1×106となり、管内壁の粗さ(租度)を0.01とすると、管摩擦係数のグラフ(参考文献[1])から、λ=0.04となる。

 一方、ポンプ前後の流れのレイノルズ数はRe=3.6×106で、主配管と同程度の摩擦係数となる。実際に配管の諸元(内径、面積、長さ)を入れて計算すると下記となる。

式8
式8

 一方、慣性要素は、

式9
式9

であるため、これに主配管、ポンプ前後の配管の諸元を入れて、

式10
式10

となる。

 ポンプの特性は一般に揚程H、流量q、回転数nを用いて次のように表現される。

式11
式11
式11a

 なお、Hratedは定格揚程、nratedは定格回転数、qratedは定格流量、A、B、C、Dはポンプ特性を3次式で表現した際の定数である。

 一方、ポンプが停止した場合、ポンプは一種の流体抵抗になる。この抵抗を下記とする。

式12
式12

参考文献:

  • [1]管路・ダクトの流体抵抗|日本機械学会(1979)

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