Mech-Mindが製造や物流現場向け自動化展示施設、検査測定用途の新製品も:FAニュース
Mech-Mindはショールームやトレーニングセンターの機能を備えた「Mech-Lab」を開設。さらに今後投入を予定している新しい製品や機能を発表した。
Mech-Mindは2024年3月15日、ショールームやトレーニングセンターの機能を備えた「Mech-Lab」のオープニングセレモニーを開催した。さらに今後投入を予定している新しい製品や機能を発表した。
Mech-Mindは2016年に中国で創業したスタートアップ企業の日本法人だ。産業用3Dカメラ「Mech-Eye」、画像処理ソフトウェア「Mech-Vision」、ロボット経路計画ソフトウェア「Mech-Viz」、ディープラーニング学習用ソフトウェア「Mech-DLK」などを開発しており、これらを用いて状況に応じて動作を変えられるようにロボットを知能化し、製造や物流業向けに自動化アプリケーションを提供している。2023年には50カ国以上で3000件超、合計5500台以上販売したという。
Mech-Labは東京都大田区にある物流施設「東京流通センター」内に開設された。最大8人が受講可能なトレーニングセンターが2部屋あり、さらに最大30人収容可能な会議室や、400m2の展示スペースなどを備えている。特に展示スペースでは、パレタイジングやデパレタイジング、仕分けやバラ積み/整列ピッキング、検査、測定など豊富なアプリケーションを紹介している。日本国内における同社の拠点は既に名古屋、熊本、東京にあり、Mech-Labは4カ所目となる。
オープニングセレモニーでは新製品も紹介した。
「Mech-Eye LNX-8000シリーズ」は検査工程向けの3Dインラインプロファイル測定器で、レーザーを照射して反射光をイメージセンサーで捉え三角測量方式で計測するレーザー変位計となっている。カメラは4Kで高い解像度を持ち、レーザーの1ラインあたり4096点を測定、最大15kHzの高速スキャンに対応可能だ。最大10MPのイメージセンサーを搭載し、IEC(国際電気標準会議)規格のIP67適合の防水、防塵(じん)設計となっている。活用例としては、携帯電話フレームの平面度、段差測定やノート型PC外装の平面度測定、タイヤ表面に刻印された文字認識などを挙げた。
ピッキングシミュレーション機能「Sim2Pick」はロボットハンドやワークの実物を用意することなく、対象物のCADデータを使って事前検証できる機能だ。さらに、そこで作成したシミュレーターデータを使った認識AI(人工知能)学習機能も備えている。
その他、小型軽量で広い視野範囲を持つ「NANO ULTRA」、従来は認識が難しかったワークのピッキングを可能にする「透明体/高反射物撮像モード」(Mech-Eye Proシリーズ向け)、認識AIの学習に必要なデータのアノテーション作業を大幅に効率化する「AIアノテーション」を説明した。
LNX-8000シリーズおよびNANO ULTRAは2024年5月以降の販売を予定している。Sim2Pickは販売開始時期は未定だ。透明体/高反射物撮像モードとAIアノテーションは既に利用可能となっている。
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