XRヘッドセット向けトラッカーを発売、優れたフルボディートラッキングが可能:VRニュース
HTC NIPPONは、XRヘッドセット「VIVE XR Elite」向け「VIVEトラッカー(Ultimate)」の販売を開始した。ヘッドセット1台当たり最大5台のトラッカーを接続でき、優れたフルボディートラッキングを可能にする。
HTC NIPPONは2023年11月29日、オールインワンXRヘッドセット「VIVE XR Elite」向け「VIVEトラッカー(Ultimate)」の販売を開始した。希望小売価格は3万1000円(税込み)で、同年12月31日までの期間限定で各種割引を用意している。
新開発のトラッカーには2台の広視野角カメラを搭載し、3D空間内において自分の位置の正確なトラッキングが可能。現時点ではVIVE XR Eliteに対応しており、今後は「VIVE Focus 3」や、「OpenXR」「SteamVR」ベースのPC VR(仮想現実)セットアップへのサポートも予定している。
6DoFインサイドアウトトラッキング方式の採用により、ベースステーションなどの外部トラッキングソリューションを使うことなく、スタンドアロンヘッドセットとの連携ができる。ヘッドセット1台当たり最大5台のトラッカーを同時に接続でき、優れたマルチポイントフルボディートラッキングを可能にする。接続には、別売りの「VIVEワイヤレスドングル」が必要になる。
トラッカーのマウントはポゴピンインタフェースを備えるため多様なオブジェクトに取り付けでき、映画やゲームのモーションキャプチャー、VRトレーニング用オブジェクト、VRChatアプリなどでの利用を想定する。開発者向けドキュメントと3D CADファイルを公開しており、ユーザーが独自のカスタムマウントを設計することも可能だ。
重量は94gで、バッテリー駆動時間は最大7時間となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「Apple Vision Pro」で何ができる? 製造業での活用の可能性を探る
Appleが「WWDC23」で発表した空間コンピューティングデバイス「Apple Vision Pro」。既に製造業でもVR/AR/MRを活用したソリューションが登場し、現場に浸透しつつある中、Vision Proは製造業にどのようなインパクトをもたらすのだろうか。 - 製造業こそ「メタバース」に真剣に向き合うべき
2022年は「メタバース」に関するさまざまな技術やサービスが登場すると予想されます。単なるバズワードとして捉えている方も多いかと思いますが、ユースケースをひも解いてみると、モノづくりに携わる皆さんや設計者の方々にも深く関わっていることが見えてきます。一体どんな世界をもたらしてくれるのでしょうか。 - 日産がMR技術活用で外観目視検査の作業習熟期間を半減、指導工数は9割減
オンラインイベント「製造・自動車業界DXフォーラム2021」において、日産自動車は「【日産自動車が進める生産現場のDX】 Mixed Realityを活用した早期作業習熟の実現」と題し、2021年10月に発表した「ニッサンインテリジェントファクトリー」の取り組みの1つである「MR(複合現実感)を活用した革新的作業指導」について紹介した。 - トヨタが挑戦するxRを活用したもっといいクルマづくりとサービス提供
オンラインイベント「Unity道場 自動車編」において、トヨタ自動車 サービス技術部 主幹の栢野浩一氏が登壇し、「トヨタのxR活用で進める現場DXへの挑戦 〜UnityとHoloLens 2を用いて〜」をテーマに、販売店への展開を中心としたサービス技術領域における「HoloLens 2」を活用した取り組みや、xR技術の試行事例などについて紹介した。 - 工場やオフィスなど現実空間を対象にARコンテンツをレイアウトできる技術
PTCジャパンはメディア向けラウンドテーブルを開催し、同社の産業向けAR(拡張現実)ソリューション「Vuforia Studio」が提供する空間コンピューティング「Area Targets(エリアターゲット)」の特長やその可能性について説明した。 - 3D CADで作った3Dデータを生かし切るVRとARの進化
AI(人工知能)と同じく2016年にブームを迎えたVR(仮想現実)。2017年以降、このVRが、製造業や建設業の設計開発プロセスに大きな変化を与えそうだ。AR(拡張現実)についても、「デジタルツイン」をキーワードに3D CADで作成した3Dデータの活用が進む可能性が高い。