現場の利用者目線で日々進化する図面データ活用クラウド「CADDi DRAWER」:CEATEC 2023
キャディは、「CEATEC 2023」のアドバンスドテクノロジーエリアに出展し、図面データ活用クラウド「CADDi DRAWER」を訴求していた。
キャディは、「CEATEC 2023」(2023年10月17〜20日、幕張メッセ)のアドバンスドテクノロジーエリアに出展し、図面データ活用クラウド「CADDi DRAWER」を訴求していた。
CADDi DRAWERは、社内に蓄積された図面データの検索や利活用を支援し、調達原価低減や業務生産性の向上などを実現するSaaS(Software as a Service)型のサービスだ。同社の部品調達プラットフォーム「CADDi MANUFACTURING」で培われた独自の図面解析技術を生かして開発されたもので、図面上に記載されている寸法や記号、テキストなどの情報を自動で読み取り、構造化されたデータとして蓄積できる。さらに、図面データを独自アルゴリズムによって解析し、2D図面に描かれている形状の特徴を基に、3Dでの類似性の高低を判定し、必要な図面を探し出す「類似図面検索」機能などを搭載している。
CADDi DRAWERは2022年6月のサービス提供開始以降、着実に導入企業を増やしており、CEATEC 2023の会期初日の2023年10月17日には、自動車メーカーのスズキによる導入が発表されている(プレスリリース)。また、現在加工会社に向けた提供も開始しており、製造業における図面データの利活用や課題解決の取り組みを加速させている。
類似図面検索や図面自動解析、発注実績自動ひも付け、画像検索といった主要機能の充実に加え、継続的な機能アップデートが行われているのもCADDi DRAWERの強みの1つだ。「CADDi DRAWERでは、短いスパンで痒い所に手が届くような、ユーザーの使い勝手の向上に寄与する機能アップデートに取り組んでいる。CADDi DRAWERのようなSaaS型サービスの場合、導入推進者の方はもちろんのこと、普段作業する現場担当者の皆さんにとって使いやすいものでなければならないため、特に使い勝手にはこだわって機能強化を進めている。高頻度で行う機能強化と、徹底した効果創出を目指すカスタマーサクセスサポートにより、図面データの資産化につながっている」(説明員)。
ここ最近の機能アップデートの一部を紹介すると、例えば、2023年8月31日にプレスリリースされた「検索結果のハイライト」機能では、Webブラウザやドキュメントソフトのキーワード検索のように、検索結果のサムネイルビュー表示において、検索にヒットしたキーワードの記載箇所が黄色でハイライト表示されるようになった。「この機能追加によって、どのキーワードで検索にヒットしているかが一目で分かるようになり、目的の図面をより早く探せるようになった」(説明員)という。
さらに、2023年8月4日の新機能リリースでは、類似図面検索の「差分表示」と「キーワードフィルター」が可能になった。差分表示では、検索の結果、酷似している図面のサムネイルが表示された際に、検索元の図面との差分を分かりやすくカラー表示できる。
一方、類似図面検索のキーワードフィルターでは、従来のAI(人工知能)を活用した類似図面検索に加えて、図面に書かれたキーワードによるフィルターを組み合わせて使えるようになり、より素早く確実に目的の図面を見つけられるようになった。その他にも「類似図面検索では、各図面の推定最大寸法値を認識し、表示できるようになっており、この値を用いてさらに類似検索結果のフィルタリングを行うことも可能だ」(説明員)。
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