双腕ロボに超大型射出成形機も、芝浦機械が社名変更後初のプライベート展示会:工作機械(1/2 ページ)
芝浦機械は2023年10月31日〜11月2日の3日間、同社 沼津工場(静岡県沼津市)と御殿場工場(静岡県御殿場市)において「第18回 芝浦機械グループソリューションフェア2023」を開催する。
芝浦機械は2023年10月13日、オンラインで記者会見を開き、同社のプライベート展示会である「第18回 芝浦機械グループソリューションフェア2023」の開催概要を発表した。
コロナ禍後および社名変更後は初めての開催
今回は、2023年10月31日〜11月2日の3日間、同社 沼津工場(静岡県沼津市)にHall 1〜8、御殿場工場(静岡県御殿場市)にHall 9を設けて開催する。コロナ禍による中断があり、2020年の東芝機械からの社名変更後は初めての開催となる。期間中は三島駅北口から両工場および両工場間を結ぶ無料シャトルバスを運行する。
コンセプトは「先進技術で繋ぐ循環型社会の実現を目指して」とし、サステナビリティ(持続可能性)やサーキュラーエコノミー(循環経済)、デジタル化をキーワードに、EV(電気自動車)シフトに向けた幅広い取り組み、先進技術を紹介する。
Hall 1ではEVの分解モデルや部品の展示を通して同社の各製品がどのように関わっているかを解説する。その他、相模工場(神奈川県座間市)に置かれた金属3Dプリンタの造形工程の遠隔管理や、同社のIoT(モノのインターネット)のコンセプトであるIoT+m(mはmanufacturing、 machinery、 maintenance、 monitoringなどの意)のプラットフォーム「machiNet」から工作機械向けの「machiNetEdge」、バーチャルデザインレビューによる3Dモデルの操作など体感型の展示を行う。
Hall 2では、ロボットによる自動化、サーボ技術を提案。新たに販売を開始する人型の双腕協働ロボット「RIDRS-H」、同スカラ型「RIDRS-S」を展示する。いずれも可搬重量は片腕6kg、両腕10kgとなり、協働ロボットの安全規格であるISO 10218-1やISO TS 15066なども取得見込みだという。
人型の軸構成は片腕7軸、腰2軸の計16軸で、7軸の腕は人が行っていた動作の再現が容易な他、回転と屈曲という腰の2軸で両腕でワークを把持したまま振り返り作業も可能となっている。スカラ型の軸構成は片腕4軸、腰1軸の計9軸で、両腕を使用した組み立てや搬送などの作業に適している。その他、パレタイズや開梱、ねじ締め工程の自動化なども展示する。
Hall 3では新たに開発した、超精密マシニングセンタ「UVMシリーズ」に搭載可能な2軸ロータリーテーブルを展示する。この2軸ロータリーテーブルはダイレクトドライブ方式の自社製2軸ステージで構成され、テーブル直径200mm、積載可能なワークとしては治具込みで15kgまでの小物精密金型、微細金型を対象としている。
ロータリーテーブルの最小設定単位は0.00001degと業界最高水準を誇り、ベースマシンであるUVMシリーズの0.01μmリニアモータ駆動と併せて、高い位置決め精度を実現している。
超精密加工機「ULCシリーズ」「ULGシリーズ」向けに開発した、工作機械業界初となる案内面の真直度誤差を低減するサーボ式真直度誤差補正機能も披露する。
その他、高精度スライサー「USMシリーズ」や、高精度光学ガラス素子成形装置「GMPシリーズ」などの最新技術も展示する。
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