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三菱電機、スマホで遠隔操作できるロボットやプラスチックリサイクル技術を披露CEATEC 2023(1/2 ページ)

三菱電機は、「CEATEC 2023」において、力の入れ具合などをビジュアルでフィードバックを受けながら遠隔操作できるロボットソリューションや、プラスチックの効率的な分別技術など、さまざまな社会課題解決につながる先進技術を紹介した。

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 三菱電機は、「CEATEC 2023」(2023年10月17〜20日、幕張メッセ)において、力の入れ具合などをビジュアルでフィードバックを受けながら遠隔操作できるロボットソリューションや、プラスチック資源循環DXソリューションなど、さまざまな社会課題解決につながる先進技術を紹介した。

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CEATEC 2023の三菱電機ブース[クリックで拡大]

スマートフォン端末でロボットの遠隔操作が行えるAVATARソリューション

 三菱電機ではCEATEC 2023の出展テーマとして「創意あふれる技術で、共に拓く。笑顔あふれるサステナブルな社会へ。」を掲げ、社会課題解決につながるさまざまな新技術を紹介している。その1つがスマートフォン端末などで簡単にロボットを遠隔操作できるAVATARソリューションだ。少子高齢化などで人手不足が深刻化する中、時間や場所の制約なくロボットを遠隔で操作することで、さまざまな人作業を代替することを想定する。

 スマートフォン端末などで容易に操作を行うためカギになった技術が、三菱電機と関西大学が共同開発した「Visual Haptics」だ。これは力触覚を視覚化し、遠隔で視覚情報のみで操作する場合でも、あたかも力触覚のフィードバックを得ながらさまざまな操作が行える技術だ。これにより、モノをつかむことなど現実世界の力触覚のフィードバックが得られないと難しい作業でも、遠隔で容易に行えるようになる。

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スマートフォン端末でロボットを遠隔操作する様子[クリックで拡大]

 会場のデモンストレーションでは、スマートフォンの画面をスワイプするだけで、簡単に左右に向きを変え、前後に動くことができる遠隔操作ロボットを用意。アーム部の2点をピンチインするような操作でアーム間の幅を狭めモノをつかむ。Visual Hapticsにより、このロボットに搭載した力覚センサー情報とアクチュエーター情報で、ロボットがどのくらいの力加減でブロックをつかんでいるかを色情報で示す。これにより映像でのフィードバックを受け確実につかめるようにしている。ロボットのアームに力がかかっている場合は、アーム部の内側のLEDも光る。

 同技術を担当している三菱電機 先端技術総合研究所 メカトロニクス技術部 機械動力学グループマネージャーの柏宗孝氏は「完全に自動化することは難しくても人が操作を補助すると大幅に負荷が軽減できるような作業は数多く残されている。Visual Hapticsはこうした作業を遠隔で行えるようにするためにカギになる技術だと考えている。今回のデモはわかりやすい形としているが、通常の産業用ロボットのように高負荷に耐えるようなものでも遠隔操作を行うことが可能だ。2025年度には何らかの形で商用化できるようにすることを想定している」と述べている。

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簡単操作で遠隔操作が行えるロボット[クリックで拡大]

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