直感的なUIや各種機能強化を図った3D CAD/CAMソフトの最新版「Mastercam 2024」:CADニュース
ゼネテックは3D CAD/CAMソフトウェア「Mastercam」の日本語最新版「Mastercam 2024」の提供を開始した。直感的に使えるインタフェースに加え、工具動作のアップデート、機能強化が図られている。
ゼネテックは2023年9月1日、「Mastercam 2024」の提供を開始した。3D CAD/CAMシステム「Mastercam」の日本語最新版で、ユーザーやCAMベンダーの声を反映し、インタフェースがこれまでで最も直感的なものになっている。
最新版では、直感的に使えるインタフェースに加え、多軸ツールパスやドリル加工を強化し、工具動作もアップデートしている。また、UIを見直しており、オペレーターの作業負荷を軽減する。
新たに追加された穴加工用の機能「プロセスホールツールパス」は、自動でソリッドの穴フィーチャーに加工を適用するため、迅速かつ効率的に、ソリッドモデル内のサイズとスタイルに合った穴ツールパスを作れる。
接続パラメーターは視認性が向上。ツールパスの工具アプローチ高さをグラフィカルに表現する機能の他、ワーク設定の操作性やツールパスの動きも改良している。
また、HST(ハイスピードツールパス)を強化した。機械加工時の平たん領域の追加加工、切り込みリードの設定追加、等高線加工での緩斜面部への部分切削などが加わっている。
新たに導入した「Gビューキューブ」は、従来の画面上のインジケーター(指標)に加え、視覚的に平面の向きを表示する。
他にも、穴エッジ処理や貫通穴の方向転換など、ソリッドの穴モデリング機能を強化しており、穴加工オペレーションに必要な作図作業の時間を削減する。B軸ターニングについても改良が図られ、工具寿命や仕上げ面を最適化した。
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