ソニーGが2023年度業績見通しを上方修正、イメージセンサーの悪化を他分野が補う:製造マネジメントニュース(1/2 ページ)
ソニーグループが2023年度第1四半期の連結業績について説明。売上高は前年同期比33%増の2兆9637億円、営業利益は同31%減の2530億円となり増収減益となった。2023年度連結業績見通しについては上方修正を行った。
ソニーグループは2023年8月9日、オンラインで会見を開き、同日発表した2023年度(2024年3月期)第1四半期(4〜6月期)の連結業績について説明した。
売上高は前年同期比33%増の2兆9637億円、営業利益は同31%減の2530億円、税引き前利益は同21%減の2760億円、同社株主に帰属する四半期純利益は同17%減の2175億円となった。売上高では、ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野、音楽分野、イメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野、金融分野で大幅な増収となった一方で、バンジー(Bungie)買収の影響でコスト増となったG&NS分野、新製品の製造経費が増加したI&SS分野、ソニー生命が大幅減益となった金融分野の減益が響き、増収減益となった。
2023年度連結業績見通しについては、2023年4月の発表から上方修正し、売上高は前回予想比6%増の12兆2000億円、営業利益は1兆1700億円、税引き前利益は1兆1400億円で据え置き、同社株主に帰属する当期純利益は同2%増の8600億円としている。売上高ではG&NS分野と音楽分野、金融分野が増収に大きく寄与し、営業利益では音楽分野が増益となる見込みで、スマートフォン市場の回復遅れが影響して減収減益となるI&SS分野の落ち込みをカバーする。
ソニーグループ 代表執行役 社長 COO 兼 CFOの十時裕樹氏は「2023年度の事業環境は不安定かつリスクが多いことから、リスクマネジメントにも軸足を置いた事業運営を進めている。G&NS、エンタテインメント・テクノロジー&サービス(ET&S)、I&SSのハードウェア3分野は、中国経済の停滞、欧米を中心とした景気減速、地政学問題への対応、映画分野のハリウッドのストライキなど、諸課題を踏まえ対応していく。その影響については、現時点での見通しに織り込んでいる。2024年度から始まる新たな中期経営計画では、同年度以降の市場回復の機会を確実に捉えて、次の成長に結び付けていけるよう準備を進めていく」と語る。
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