ソースネクストが高齢者見守りサービス参入、ミリ波レーダーで非接触モニタリング:組み込み開発ニュース(1/2 ページ)
ソースネクストとTellus You Careが、一人暮らしの高齢者の睡眠習慣や心拍数などを60GHz帯のミリ波レーダーを用いて測定し、非接触モニタリングによる見守りを可能にするデバイス「POM」の国内販売で協業すると発表した。
ソースネクストと米国スタートアップのTellus You Care(以下、Tellus)は2023年8月2日、東京都内で会見を開き、一人暮らしの高齢者の睡眠習慣や心拍数などを60GHz帯のミリ波レーダーを用いて測定し、非接触モニタリングによる見守りを可能にするデバイス「POM(ポム)」の国内販売で協業すると発表した。まずは、同年8月7日〜9月30日まで、応援購入サービスサイトのMakuakeで販売を行い(販売開始後のURLはhttps://www.makuake.com/project/pom/)、その後はソースネクストの自社オンラインショップを中心にさまざまな販路で展開する方針。価格(税込み)は、買い切りとなる本体デバイスが3万9800円、見守りに用いる専用アプリの月額利用料が1980円だが、Makuakeでは本体デバイスと専用アプリ利用料6カ月分のセットを最大52%引きとなる価格で提供する予定だ。ソースネクストはPOMの国内販売目標として、2029年度末までの累計で100万台以上を掲げている。
会見の登壇者。左から、ソースネクスト 代表取締役社長 兼 COOの小嶋智彰氏、Tellus You Care CEOのタニア・A・コーク(Tania A. Coke)氏、Tellus You Care日本法人 General Managerのクリシャン・カルドウェル(Krishan Caldwell)氏。カルドウェル氏が手に持っているのが「POM」だ[クリックで拡大]
POMの外形寸法は96×96×42mmで、重量は200g。デバイスを電源に接続して寝室の壁に設置してからWi-Fiによる通信接続を行い、スマートフォンの専用アプリのガイダンスに従ってベッドや布団の位置、寝室の寸法、見守り対象に関する情報を入力するなどの初期設定を行うだけで利用を始められる。
ミリ波レーダーの周波数は60GHz帯を用いている。家庭用の高齢者見守りサービスでミリ波レーダーを用いるのは日本初だという。ミリ波レーダーの3Dセンシングによって寝室内にいる見守り対象の位置を確認し、見守り対象がベッドや布団で静止状態になってから心拍数(HR)や呼吸数(RR)といったバイタルデータの非接触モニタリングを行う。バイタルデータの計測精度は高く、心電図とPOMで計測した心拍数の平均絶対誤差率は6.36%と小さい。
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