ニュース
エッジAIの社会実装を加速するためパートナーシップを強化:人工知能ニュース
PALTEKとAMBLは、エッジAI分野でのパートナーシップを強化する。AMBLの保有するAIモデルと、AMDのシステムオンモジュール「KV260」を連携したソリューションにより、AIの社会実装に取り組む。
PALTEKは2023年5月18日、エッジAI(人工知能)分野における、AMBLとのパートナーシップを強化すると発表した。AMBLの保有する多様なAIモデルと、AMDのシステムオンモジュール「KV260」を連携させた各種ソリューションにより、AIの社会実装に向けた取り組みを加速させる。
連携の第1弾となる「白杖・車いす検知AIモデル」は、既にKV260上での動作に成功しており、デモンストレーションも可能だ。カメラ映像をリアルタイムで解析し、白杖や車いすを検知して通知するため、公共交通機関や商業施設、公共施設における事故防止などに活用できる。
AIモデルの開発は、フルオーダータイプでは最適なモデルを開発できるが、開発期間が長くなる。プロダクトタイプは、コストを抑えられるものの、用途が限られる。
AMBLは、さまざまな用途に応じた50種類以上のベースエンジンを活用し、セミオーダータイプのAIモデルを提供している。要件に合わせてカスタマイズが可能で、最適なAIモデルを短期間で開発できる。
今後、AMBLの技術は、施設の付加価値向上や防犯、安全対策、要介護者のサポートなどでの利用が見込まれ、社会インフラの向上につながるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- エッジAIの3つの課題を克服するルネサス、組み込み向けではNVIDIAより優位
ルネサス エレクトロニクスが同社のエッジAIの事業状況や今後の展開などを説明。エッジやエンドポイントといった現場側へのAIの実装では「DRP-AI」をはじめとする同社の技術やパートナーとのエコシステムが生かせる点を強く打ち出した。 - 村田製作所が超小型エッジAIモジュールを開発、消費電力0.2mWで音声認識が可能
村田製作所は、「CEATEC 2022」において、開発中の小型かつ低消費電力のエッジAI(人工知能)モジュールを披露した。同社は既に、グーグルと共同開発した「Coral Accelerator Module」を製品化し量産しているがその小型版の位置付けとなる。 - ラズパイでそのまま動くが優位性に、エッジAIのIdeinがアイシンとの協業を深化
AIスタートアップのIdeinがエッジAIプラットフォーム「Actcast」の事業展開を紹介。会見には協業パートナーのアイシンも登壇し、これまでの開発成果に加え、自動バレー駐車システムや、自動運転バスなどへの搭載を想定しているマルチモーダルエージェント“Saya”の開発状況を説明した。 - AMDがROS対応のロボット開発キットでNVIDIAに対抗、開発期間を約5分の1に短縮
AMDは、SOM製品「Kria」の新たなラインアップとして、オープンソースのロボット開発フレームワーク「ROS 2」をネイティブでサポートする「Kria KR260ロボティクス・スターターキット」を発表。NVIDIAの競合ソリューションと比較して、ソフトウェア開発期間が約5分の1、消費電力1W当たりの性能が8倍以上、レイテンシが3分の1以下になるという。 - AMDの組み込み部門となったザイリンクス、工場の無線化で5GとTSNをつなぐ
ザイリンクスが産業機器向けを中心とした同社の事業展開について説明。2021年4月に発表したAIカメラ向けSOM製品「Kria」が高い評価を得ており、新パッケージの採用で大幅な小型化を果たした「UltraScale+」製品群の展開も好調だ。ローカル5Gなどの活用で進みつつある工場の無線化に向けて、5GとTSNをつなぐIPの開発も進めているという。 - ザイリンクスがAIカメラ向けSOM製品「Kria」を発表、スターターキットは199ドル
ザイリンクスはAI(人工知能)カメラ向けに同社のプログラマブルSoC「Zynq UltraScale+ MPSoC」やメモリ、周辺部品などを小型ボードに集積したSOM製品「Kria(クリア)」を発売する。第1弾の「Kria K26」などをセットにしたスターターキット「Kria KV260」の価格は199米ドル(約2万1500円)と安価だ。