サイバートラストが「AlmaLinux OS」をサポート、「MIRACLE LINUX」はどうなる？：組み込み開発ニュース（1/2 ページ）
サイバートラストは、CentOS後継として注目されるLinux OS「AlmaLinux OS」の開発コミュニティーに参画するとともに、AlmaLinux OSの展開を主導してきた米国CloudLinuxとの協業を発表。2023年6月1日から国内向けAlmaLinux OSのサポートサービスの提供を始める。
サイバートラストは2023年5月22日、東京都内で会見を開き、「CentOS Linux（以下、CentOS）」の後継として注目されるLinux OS「AlmaLinux OS」の開発コミュニティーである「The AlmaLinux OS Foundation」にプラチナスポンサーとして参画するとともに、同コミュニティーのメンバーと協働してAlmaLinux OSの共同開発を行うことを発表した。併せて、The AlmaLinux OS Foundationを立ち上げるなどAlmaLinux OSの展開を主導してきた米国のCloudLinuxと協業することで、同年6月1日から国内向けAlmaLinux OSのサポートサービスの提供を始める。
会見の登壇者。左から、サイバートラスト 執行役員本部長の吉田淳氏、The AlmaLinux OS Foundation The Board Directors Chairのベニー・バスケス（benny Vasquez）氏、サイバートラスト 代表取締役社長の眞柄泰利氏、CloudLinux 創業者／CEOのイゴール・セレツキー（Igor Seletskiy）氏、サイバートラスト 執行役員本部長の鈴木庸陛氏［クリックで拡大］
今回サイバートラストは、日本企業として初めてThe AlmaLinux OS Foundationのプラチナスポンサーになるだけでなく、理事会のボードメンバーに同社 OSS技術本部 執行役員本部長の吉田淳氏が就任する予定だ。これに先行して2023年4月からOSS技術本部のメンバー2人がAlmaLinuxコミュニティーの活動にフルタイムでデベロッパーとして参加するなど、貢献度を大きく高めようとしている。
発表の概要。サイバートラストがThe AlmaLinux OS Foundationのプラチナスポンサーとなり、CloudLinuxとの協業で国内向けにAlmaLinux OSのサポートサービスの提供を始める［クリックで拡大］ 出所：サイバートラスト
なおサイバートラストには、AlmaLinux OSと同様にCentOS後継のRHEL（Red Hat Enterprise Linux）クローンとして展開してきた国産Linux OS「MIRACLE LINUX」があり、これまでに国内ユーザーから6万以上がダウンロードされている。今後は、「ForkからJoinへ」という方針の下で、2025〜2026年にかけてのリリースを予定しているAlmaLinux OSの次期メジャーバージョン「AlmaLinux 10」に、The AlmaLinux OS Foundationの活動を通して国内産業用PC向けを中心に採用実績を積んできたMIRACLE LINUXの知見やノウハウを盛り込んでいく方針だ。
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