富士フイルムが半導体材料新工場を台湾に建設、150億円投資し2026年春稼働予定:工場ニュース
富士フイルムは2023年5月16日、台湾に最先端半導体材料の工場を新設することを発表した。半導体製造プロセスの基幹材料であるCMPスラリーなどの生産能力を大幅に増やす。
富士フイルムは2023年5月16日、台湾に最先端半導体材料の工場を新設することを発表した。半導体製造プロセスの基幹材料であるCMPスラリーなどの生産能力を大幅に増やす。
富士フイルムでは現在、CMPスラリーの生産設備の導入(日本)やポリイミドの製造設備の増強(ベルギー)など国内外で積極的な設備増強を行い、半導体の需要増への対応を進めている。その流れの中、半導体材料の台湾現地法人であるFUJIFILM Electronic Materials Taiwanが、台湾新竹市に新たな土地を取得し、CMPスラリーやフォトリソグラフィー周辺材料を生産する新工場を建設することを決めた。稼働は2026年春を予定している。
新工場では、最新鋭の製造設備や品質評価機器を導入し、CMPスラリーやフォトリソグラフィー周辺材料の現地生産体制と技術サポート体制を強化する。製品倉庫も設置し、顧客要望にきめ細かく対応できるデリバリー体制を構築する。また、太陽光発電パネルを導入し、環境負荷の低減にも取り組むとともに、近接する台湾第1、第2工場のオフィス機能を新工場に統合し、工場間の連携強化を図る。
加えて、台南市にある台湾第3工場では、建設中の新棟にCMPスラリーの製造設備などを導入し、生産増強を図る。稼働時期は2024年春を予定する。新工場の建設と既存工場への設備増強を併せ、CMPスラリーなどの大幅な生産能力拡大を図り、半導体の需要伸長と現地の迅速供給へのニーズに応える考えだ。
富士フイルムでは今後、台湾において新工場を加えた4拠点の生産体制の下、さらに伸長が予想される半導体需要を先取りする投資で現地の生産、開発、品質保証体制をさらに強化する方針を示している。
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