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日立が山口に半導体製造装置事業のエッチング装置製造棟新設、2025年に完成予定:工場ニュース
日立ハイテクは、山口県下松市の笠戸地区に新製造棟を建設する。生産ラインのデジタル化や自動化を推進し、半導体製造装置事業でのエッチング装置の生産能力を増強する。
日立ハイテクは2023年4月18日、山口県下松市の笠戸地区に、新製造棟を建設すると発表した。竣工予定は2025年4月で、2025年度からの生産開始を目指す。
同社は新製造棟の建設に約240億円を投資し、半導体製造装置事業でのエッチング装置の生産能力を増強する。構造は鉄骨造地上4階建てで、敷地面積は約8万m2、延床面積は約3万5000m2となっている。
新製造棟では、生産ラインのデジタル化や自動化を推進するため、仮想空間でのモノづくり検証を導入する。これにより、需要変動に応じた生産効率化や製品の早期量産化を図り、生産能力を倍増する。
同社は、2027年度までに全事業所でのカーボンニュートラル達成を目指している。新製造棟においても再生可能エネルギーの電力を導入し、カーボンニュートラルを達成するほか、太陽光発電システム、電力監視システムを積極的に採用し、電力使用量を削減する。
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