3Dプリンタによる小ロット生産を推進するプラットフォーム事業を開始:3Dプリンタニュース
ケイズデザインラボらは、3Dプリンタによる小ロット生産を推進するプラットフォーム事業「デジタル製造プログラム」を開始する。3Dデータ製作支援のほか、データによるものづくりや商取引を管理できるWebプラットフォームなどを提供する。
ケイズデザインラボは2023年4月12日、3Dプリンタによる小ロット生産を推進するプラットフォーム事業「デジタル製造プログラム」を開始すると発表した。
デジタル製造プログラムは、3Dプリントによるモノづくり企業JMCと、JMCが参画するデジタル製造団体3DiH、3Dプリンタメーカーのスリーディー・システムズ・ジャパンと連携して取り組む事業となる。
大量生産では、製品形状を射出成形する金型を用いるが、3Dプリントによるデジタル生産では、製品形状の3Dプリント用データが必須となる。同プログラムでは、主に中小企業が、3Dプリント製造を核にした小ロット生産をスムーズに取り入れられるように、モノを作る技術と仕組み(Webプラットフォーム)、製造支援体制を構築し、ワンストップで提供していく。
具体的なサービス内容は、モノを作る技術では、3Dプリント用データの作成や小ロット品の製造を支援する。また、データによるモノづくりや商取引を管理できる仕組みとしてWebプラットフォームを提供する。3Dプリンタによる小ロット生産体制の構築や新製品の開発、企画のコンサルティングサポートも実施する。
3Dプリントによる小ロット生産は、機械部品に加えて意匠パーツにも展開できる。廃番製品の補給部品を再生産する場合、一般的には過去の図面を基に金型から再生産するが、新たに加工した金型表面は、後工程のエッチングによるシボ意匠がない平滑な表面となる。
しかし、3Dプリントを活用することで、デジタルデータで製品の表面にデザインを施せるようになり、意匠性を持つ製品のダイレクト生産が可能になる。これは、補給部品の再生産に対応するため、金型を保管し続けなければならない金型管理の課題解決にもつながる可能性がある。
ケイズデザインラボらは、射出成形に加え、3Dプリント技術を積極的に取り入れた新たな方法として小ロット生産の普及を加速させ、中小製造企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する。
なお、デジタル製造プログラムのトライアルキャンペーンとして、「3Dプリントによる小ロット生産のベンチマーク検証プログラム」を実施。3Dプリントの導入に課題を感じている企業を対象に、射出成形で製造している部品を3Dプリントに置き換え、データ作成から実際に3Dプリントで製造し、部品の品質やコスト面のメリットなどを検討するものだ。
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