自動倉庫から食料品を直接配送、イオンのオンラインマーケット「Green Beans」:スマートリテール(1/2 ページ)
イオンネクストは、新鮮な食料品や日用品など5万点の商品をそろえる新たなオンラインマーケットサービス「Green Beans」を2023年夏に開始すると発表した。
イオンネクストは2023年4月4日、東京都内で会見を開き、新鮮な食料品や日用品など5万点の商品をそろえる新たなオンラインマーケットサービス「Green Beans(グリーンビーンズ)」を同年夏に開始すると発表した。千葉県緑区誉田町に開設した、最先端のAI(人工知能)とロボティクス機能を導入するイオングループ初の顧客フルフィルメントセンター(CFC)「誉田CFC」をハブ拠点として、イオンのリアル店舗展開が手薄な東京23区のファミリー層を想定ターゲットにサービスを立ち上げる。現在、2号CFCを東京八王子市に建設中であり、3号CFCの建設も検討を進めることで、東京都心におけるGreen Beansの展開を強化していく構えだ。
会見の登壇者。左から、イオンネクスト 取締役副社長の太田正道氏、イオンネクスト 代表取締役社長のバラット・ルパーニ氏、イオン 取締役 代表執行役社長の吉田昭夫氏、イオンネクスト 代表取締役副社長 兼 イオンネクストデリバリー 代表取締役社長の野澤知広氏[クリックで拡大]
イオンネクストの親会社であるイオンで取締役 代表執行役社長を務める吉田昭夫氏は「コロナ禍が始まる直前の2019年11月に英国オカド(Ocado Group)と提携し、食の領域における新たなオンラインマーケットの立ち上げを発表してから約3年、ついにGreen Beansとしてサービス展開を始めることとなった。2025年以降は労働人口の中心がミレニアム世代に移行し、いわゆるデジタルネイティブ世代が消費の中心になっていくが、現状の食品市場のオンライン比率は3%と米国や中国に比べて非常に低い状況にある。イオンはオンラインチャネルの強化に取り組んでおり、この状況は大きな事業強化の機会と捉えている。2021年度からスタートした中期経営計画でもデジタルの取り組みを最優先課題としているが、その中でも今回発表した事業はデジタルシフトに向けた重要な位置付けを担っており、最も優れた食の体験を提供していきたい」と語る。
Green Beansは、AIとロボティクス機能を導入した大規模の自動倉庫であるCFCをハブ、消費者へのアクセスに最適な中間拠点をスポークとする「ハブ&スポーク」をコンセプトとする食料品の宅配/配送サービスだ。イオングループPB(プライベートブランド)商品を含めた5万点の商品をそろえており、生鮮農産物の鮮度を1週間保証するサービス「鮮度+」、大規模スーパーの2倍以上となる2000点を用意する冷凍食品、バイヤー特選のこだわり商品などをそろえている。
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