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25年の歴史が結集したSaaS型PLM 豊富な標準機能で現場ニーズを楽々満たすSaaS型PLM

製品情報の社内共有基盤としてPLMシステムの活用を考えていても、個別最適化された現場の実情に合うかどうか悩み、導入をためらう企業も多い。導入の手軽さが魅力であるPTCのSaaS型PLMソリューション「Windchill+」は、このような企業を後押ししてくれるだろう。

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 変化の激しいサプライチェーンへの対応力や製品の競争力の強化といった観点から、PLM(Product Lifecycle Management)システムの導入が改めて注目されている。システムの導入は製品情報の一元化とデータ活用を促し、業務の効率化やコスト削減、製品の早期市場投入など企業にさまざまなメリットをもたらす。

 一方で、日本の製造現場は部門ごとに個別最適化が進んでおり、PLMをはじめとする一元的な情報管理基盤の導入に二の足を踏む企業も多い。そこで注目したいのが、PTCのPLMソリューション「Windchill+」だ。同ソリューションの特徴やメリットについて、PTCジャパン 製品技術事業部 CAD/PLM技術本部 プリンシパルソリューションコンサルタントの有末晋也氏に話を聞いた。

豊富な機能を持ち、導入が容易なSaaSのPLM

 Windchill+は、PTCが1998年にリリースしたPLMソフトウェア「Windchill」のSaaS版だ。製品のCADデータやBOM(部品表)、流通データの一元管理など、従来のWindchillとほぼ同等の機能とモジュールを搭載している。BOMデータはE-BOM(設計BOM)、M-BOM(製造BOM)などを個別に管理できる。工程表や作業指示書などもまとめて管理可能だ。製品のバリエーション管理や国内外拠点、他企業とのコラボレーションプロジェクト管理機能など、PLMとして必要な機能も豊富に備える。これらの機能は事業や業務の拡張に合わせて柔軟に組み合わせや追加が可能で、工場の製造系システムや調達系のシステムとも連携できる。

 サーバなどの稼働環境を用意してインストールする手間が必要な従来版と比べて、SaaS版は圧倒的に導入しやすい。機能アップグレードの際もシステムのダウンタイムがなく、新たなモジュールもスムーズに導入できるというメリットもある。情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格であるISO 27001を取得しており、セキュリティ面でも十分な安全性が担保されている。


Windchillシリーズの概要[クリックして拡大] 提供:PTCジャパン

 有末氏は「人的エラーの可能性も鑑みると、むしろオンプレミスの社内システムの方がSaaSよりも高リスクだともいわれています。Windchill+は情報の機密性を重要視する米国の海軍にも採用されているので、安心してお使いいただけます」とセキュリティの堅牢(けんろう)性を強調する。

豊富な標準機能でカスタマイズの手間を大幅削減

 SaaSだと各製造現場の実情に合わせた細かな機能設計が難しいのではないかと懸念する人もいるだろう。Windchill+には標準機能が豊富に搭載されており、このような悩みを解決してくれる。


PTCジャパン 製品技術事業部 CAD/PLM技術本部 プリンシパルソリューションコンサルタントの有末晋也氏

 PTCは20年以上にわたるWindchillの導入経験の中で、現場が求める機能を開発して製品に追加してきた。その結果、顧客がPLMシステムの導入で実現したいと考える機能要件の90%以上を、標準機能の組み合わせで対応できるようになった。顧客は残りの10%についてのみシステムをカスタマイズするか、他システムで機能を補うかを考えればよい。

 カスタマイズが不要なのでシステムの導入期間も短縮しやすい。あくまで目安だが、他のSaaSシステムでは1年を要する導入期間を、Windchill+では半年に削減できたケースもあるという。

 有末氏は、「カスタマイズが必要なPLMシステムはシステムのバージョンアップ時にカスタマイズ部分の検証や作り替えに時間や労力がかかるだけでなく費用もかさむなど、導入時だけではなく将来的なシステム保守のコストや教育コストが生じるというデメリットがあります。しかし、Windchill+にはその心配はありません」と説明する。


Windchillシリーズの特徴[クリックして拡大] 提供:PTCジャパン

 Windchill+の標準機能を幾つか紹介しよう。まずは、CADデータやE-BOM、M-BOMなどのBOMデータ、工程や作業指示書といった各種データの連携機能だ。あるデータを変更すると、それに付随する関連データも自動的に変更される。CADとBOM、工程表、作業指示書の間で3Dデータなどの製品情報を共有して有効活用できる。これまで製造業には部門横断的に活用できるプラットフォームがなく、CADデータやBOMデータ、Excelファイルなどを別個のシステムで管理せざるを得なかった。分断されていたシステムをPLMで統合することで、データをつないで有効活用できるようになる。

 もう1つはBOMや各種ドキュメントを管理するための豊富なデータモデルの存在だ。新しいPLMシステムの下でも、それまでの情報管理の仕組みを損なうことなく必要なときに必要な情報を取り出せるようにする。

 有末氏は「既存業務に新しいシステムをいかに柔軟に対応させられるかが大事です。データをつなげるのにシステムを作り込む必要があると、開発に多くの時間がかかります。それ故、PLMの核となるBOMやCADのデータモデルが重要になるのです」と説明する。

 PTCはPLMソリューション導入に関する多くのベストプラクティスも有する。問題が生じた際の変更管理や、ドキュメント管理、E-BOMからM-BOMへの変換、組み換え作業など、さまざまなシーンにおけるベストプラクティスが用意されている。グローバルで蓄積された確かな知見に裏打ちされた、迅速かつ効果的なPLM導入を進められる。

IoT基盤と連携でさらなるデータ活用を推進

 Windchill+のもう1つの特徴が、IoT(モノのインターネット)基盤との密な連携が可能な点だ。PTCの産業IoTプラットフォーム「ThingWorx」と連携させることで、ThingWorxで収集した工場や製品などのIoTデータと、BOMなどを含めたPLM上の製品情報を突き合わせられるようになる。ThingWorxとWindchill+はどちらもPTCが提供しており、連携の仕組みはあらかじめ整っている。最近ではPLMシステムの導入時にThingWorxを導入する企業も増えているという。

 PLM上の情報とIoTデータはThingWorxのダッシュボードでまとめて表示できる。Windchill+と各IoT機器を個別に連携させることなく、製品情報と現場情報のリアルタイムかつ一元的な情報把握、分析を実現する。PLMの情報だけを知りたい、あるいはより広く工場全体の情報を知りたいなど、システム利用者が必要とする情報の範囲や粒度に応じて専用のダッシュボードを作成することも可能だ。

 「システム同士で一対一の連携を作ってしまうと、一方に変更や更新を加える際にもう片方の設定も変更しなければなりません。その都度、一定のコストと時間がかかります。そのため、ThingWorxを介する形でPLMとIoTを連携させるというご提案をしています」(有末氏)

 PTCはPLMシステムの活用段階を「つくる」「ためる」「つなぐ」「つかう」という4ステップで捉えている。PLMシステムとIoTプラットフォームの連携は、製品と現場情報を「つなぐ」とともに、生産現場の見える化や保守点検サービスの支援などでデータを円滑に「つかう」ことを可能にする。もちろん、連携に際して現場に合わせた大規模なカスタマイズは必要ない。


PLM活用の4つの段階[クリックして拡大] 提供:PTCジャパン

AR技術の活用も推進するPLMソリューション

 「つかう」に関連して注目したいのが、製品情報とAR(拡張現実)技術の連携だ。製造業では、保守点検作業の現場で作業内容や手順をARデバイスに表示させて作業を進めるなど、ARの現場活用を模索している。PLMシステムとサービス部門の情報を組み合わせることで、交換や追加購入が必要な部品情報をARデバイスで確認できるようにする。

 先進的事例では、デザインレビューなどの場で3D CADデータなどの図面情報をAR表示するというケースもある。従来はCADデータとBOMデータをうまく連携させられず、このような活用が難しかったという。

 この他、営業部門での活用も考えられる。顧客との商談で実寸大の製品の3DモデルをARで示すことで、製品の魅力や特徴をよりリアルに訴求できる。このようにWindchill+で設計データを各部門につなげることで、製品情報を効果的に活用できるようになる。

PLMシステムのスムーズな導入を実現するサポート体制

 PTCジャパンはWindchill+の導入から運用までの手厚いサポート体制を整えている。システムを円滑に活用するため、専門のトレーニング部隊やeラーニングによる現場ユーザーへの操作教育を提供する。導入後も専門のカスタマーサクセス部隊がベストプラクティスを基にした業務改善を提案する。トラブル発生時もPTCが丁寧にサポートするため、PLMシステムの導入が初めてでも安心だ。

 「PTCの製品をうまく使っていただけるように、継続的にサポートを提供していきます。導入段階に合わせて発生しがちな問題を予測し、必要なサポートを先取りして提案します。ただ提案するだけでなく、導入企業のITリテラシー向上を目指し、さらにWindchill+をうまく使えるように働きかけます。伴走型のカスタマーサービスを行っていることが強みです」(有末氏)

機能強化に加え、既存社内システム全体とのシームレスな連携も視野に

 PTCは今後、「デジタル継続性」「デジタルスレッド」「デジタルツイン」などの領域においてWindchill+のさらなる機能強化を推進する戦略を掲げている。BOMデータやCADデータの管理といったPLMのコア機能の強化に加え、ERPやCRM(顧客関係管理)、IoTプラットフォームなど他システムとのシームレスな連携を図る。製造業がDX(デジタルトランスフォーメーション)につなげやすく、使いやすいPLMシステムとしてさらなる進化を図っていく方針だ。

 AI(人工知能)などの活用もさらに促進する。PLMシステムに蓄積されたデータを基に部品交換のタイミングをAIが提案するといった、先端技術の活用も視野に入れる。

 繰り返しになるが、SaaSであるWindchill+は導入後も継続的にアップデートされるので、追加された最新機能をスムーズに利用できる。製造業にとってデータ活用の重要性は今後さらに高まり、製品情報を統一して管理するPLMはほとんど欠かせないものとなっていくだろう。カスタマイズ不要で現場のニーズを満たせるWindchill+は、全社的なDXを推進する上で大きな役割を果たすはずだ。

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提供:PTCジャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2023年4月23日

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