ホンダが「断腸の思いで」EV3車種の開発を中止、四輪電動化戦略はHEV中心に転換:製造マネジメントニュース(1/2 ページ)
ホンダは、米国におけるEV需要の急減など事業環境の変化を踏まえた四輪電動化戦略の見直しの一環として、北米で生産を予定していたEV3車種「Honda 0 SUV」「Honda 0 Saloon」「Acura RSX」の開発/発売の中止などを決定したと発表。これにより、2025年度と2026年度の連結業績において合計で最大2兆5000億円の損失計上が見込まれるという。
ホンダは2026年3月12日、米国におけるEV(電気自動車)需要の急減など事業環境の変化を踏まえた四輪電動化戦略の見直しの一環として、北米で生産を予定していたEV3車種「Honda 0 SUV」「Honda 0 Saloon」「Acura RSX」の開発/発売の中止などを決定したと発表した。これにより、2025年度(2026年3月期)と2026年度の連結業績において合計で最大2兆5000億円の損失計上が見込まれるという。
同日オンラインで開催した会見において、同社 取締役 代表執行役社長の三部敏宏氏は「北米を中心にEV需要は大幅に減少し、この3モデルをこのまま生産/販売フェーズに移行すると、将来にわたってさらなる損失拡大を招くという状況にある。事業成立が困難な状況のまま世に送り出すことは、早期に生産中心とした場合にブランド価値の毀損(きそん)などの面で顧客に心配や迷惑を掛ける可能性があると受け止めており、また会社の将来にとっても最善ではないと考え、断腸の思いで決断を下した」と語る。
2025年度と2026年度の連結業績では、EV3車種の生産に使用予定だった有形固定資産/無形資産の除却損失および減損損失、販売や開発中止に伴う追加支出に関する損失などを、計上する。また、中国における競争激化などを踏まえ回収可能性を見直した結果、中国の持分法で会計処理されている投資に対する減損損失なども発生するという。損失の総額は、現時点の見通しで、最大2兆5000億円に達する。このうち約1兆3000億円を2025年度に、残りの約1兆2000億円を2026年度に計上する見込みである。
2025年度に計上する約1兆3000億円の損失の内訳は、現金支出を伴わないEV関連の損失が6000億〜8000億円、戦略変更に伴う追加的な費用また損失が最大5000億円となっている。なお、EV関連の損失は、米国を中心とする開発資産/設備の除去と減損だけでなく、中国などの持ち分法による投資損失1100億〜1500億円を含んだ数字となっている。さらに、2026年度は、戦略変更に伴う追加的な費用また損失として最大1兆2000億円を計上する予定だ。
なお、ホンダは2025年12月時点の現預金が4兆3000億円、自己資本比率が60%であることから、今回の2兆5000億円の損失計上があっても健全な財務基盤は維持できるとしている。DOE(株主資本配当率)を還元指標とする配当予想も変更しない方針である。
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