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AIで金型破損を防止、カメラ監視システムの正式版リリース:製造ITニュース
a-roboは、AIによって金型破損を未然に防ぐ、カメラ監視システム「GROW-V」の正式版をリリースした。プラスチック成形中の異常を自動検知し、金型が破損しないよう成形機を制御する。
a-roboは2023年2月8日、AI(人工知能)によって金型破損を未然に防ぐ、カメラ監視システム「GROW-V」の正式版をリリースしたと発表した。
同システムは、AIにより金型の状態を学習し、検出条件を自動的に最適化できるカメラ監視システムだ。プラスチック成形中の異常を自動検知し、金型が破損しないよう成形機を制御する。落下不良やピン折れ、インサート金具の挿入ミス、ショートショットなどさまざまな異常に対応する。
独自開発のエッジAIにより、光やサビなどの変化にも対応。カメラがずれても、自動的に正しい見え方に補正する機能も搭載する。異常を検知した際はLINEへメッセージと画像を送信して知らせるため、遠隔地からでも異常を確認できる。
2022年のプレリリース後、複数の企業が同システムを試験的に利用している。利用企業からの意見を反映して製品アップデートを重ね、今回の正式版リリースに至った。
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