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IoT機器でもスマホ向けeSIMが利用可能に、IIJが新技術を考案組み込み開発ニュース(1/2 ページ)

IIJが、ウェアラブル機器やIoTデバイスでのeSIMの利用を容易にすることを目的に新たに考案した技術「LPA Bridge」について説明。スマートフォンで普及が進みつつあるコンシューマモデルのeSIMプロファイルのリモートプロビジョニングをIoT機器でも利用可能にする技術であり、IoT機器ビジネスの在り方を広げる可能性がある。

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 インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は2022年11月14日、東京都内で会見を開き、ウェアラブル機器やIoT(モノのインターネット)デバイスでのeSIMの利用を容易にすることを目的に新たに考案した技術「LPA Bridge(エルピーエー・ブリッジ)」について説明した。スマートフォンで普及が進みつつあるコンシューマモデルのeSIMプロファイルのリモートプロビジョニングについて、スマートフォンのようなリッチUIを持たない機器でも利用できるようにする技術であり、製造業におけるIoT機器ビジネスの在り方を広げる可能性がある。「EdgeTech+ 2022」(同月16〜18日、パシフィコ横浜)で展示を行うとともに、IoTデバイスメーカーや家電製品メーカーと商品開発を想定したPoC(概念実証)に着手し、商用化を目指したい考えだ。

 eSIMとは、通信に必要な情報を含むeSIMプロファイルを、インターネット経由でダウンロード(リモートプロビジョニング)することで、物理SIMを使わずにモバイル通信サービスを利用できるようにする技術を指す。eSIMプロファイルのリモートプロビジョニングについては、業界団体のGSMA(GSM Association)によってコンシューマモデルとIoTモデルの2つの規格が定義されている。

eSIMの仕組み
eSIMの仕組み。eSIMプロファイルのリモートプロビジョニングにはIoTモデルとコンシューマモデルの2つがある[クリックで拡大] 出所:IIJ

 コンシューマモデルは、タッチパネルやキーボードなどの入出力装置/カメラなどと、それらと連動するリッチなUIを備えるスマートフォンやPCでの利用が想定されている。一般的なスマートフォンでeSIMを利用する際には、2次元コードの読み取りやアクティベーションコードの入力などにより、利用者が利用したい通信サービスを選択し、必要になるeSIMプロファイルをダウンロードする。

 一方、IoTモデルは、スマートフォンやPCのような入出力装置/カメラを持たず、UIが数個のスイッチやLED表示などで構成されるIoT機器での利用が想定されている。ただし、eSIMプロファイルの提供には通信事業者の支援が必要で、実質的に通信サービスの代理店やMVNO(仮想移動体通信事業者)となって通信サービスを提供する必要があるなど、機器メーカーにとってはハードルが高く普及が進んでいない。

IoTモデルとコンシューマモデルの違い
IoTモデルとコンシューマモデルの違い[クリックで拡大] 出所:IIJ

 今回発表したLPA Bridgeは、普及が進むコンシューマモデルのeSIMプロファイルのリモートプロビジョニングを、スマートフォンのようにリッチUIを持たない、ウェアラブル機器やIoTデバイスに代表されるプアなUIの機器で利用できるようにする技術だ。IIJ 理事でMVNO事業部 副事業部長の中村真一郎氏は「これまでIoT機器を開発するメーカーにとって、コンシューマモデルのeSIMの利便性を活用する方法がなかった。LPA Bridgeはそのソリューションになる」と語る。

IoTモデルとコンシューマモデルの違い
IoTモデルとコンシューマモデルの違い[クリックで拡大] 出所:IIJ

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