セーフィーがエッジAI搭載カメラを発表、現場の数値化で勘から脱却:人工知能ニュース(1/2 ページ)
セーフィーは2022年8月4日、東京都内及びオンラインで新製品発表会見を開き、エッジAI(人工知能)を搭載したネットワークカメラ「Safie One(セーフィーワン)」を同年9月28日より発売すると発表した。
セーフィーは2022年8月4日、東京都内及びオンラインで新製品発表会見を開き、エッジAI(人工知能)を搭載したネットワークカメラ「Safie One(セーフィーワン)」を同年9月28日に発売すると発表した。
アプリのインストールで「賢くなる」カメラ
2014年設立のセーフィーは、ネットワークカメラなどの映像をクラウド上に録画するプラットフォーム「Safie」を展開し、クラウド録画サービスのトップシェアを誇っている。
今回発表したSafie Oneはアプリケーション「AI-App(アイアップ)」をインストールすることで、さまざまな機能を拡張できるようになる。AI-Appの第1弾としては、小売り業、飲食業向けに人の立ち入り検知や通過人数カウントなどの機能を内包した、「Store People Detection Pack(ストア・ピープル・ディテクション・パック)」をSafie One発売同時にオプションとして提供する。
セーフィー 代表取締役 社長の佐渡島隆平氏は「クラウドシステムはリアルタイムの映像処理にネックがあったが、エッジAIを搭載することでカメラ側でリアルタイムに解析処理できるようになった。ECサイトならアクセス数などのデータを簡単に得られるが、リアルな店舗ではそうはいかず、これまで勘に頼るしかなかった。Safie Oneにアプリケーションをインストールすることで、1つのカメラを複数の課題解決に使うことができる。人がより働きやすい環境を実現したい」と語る。
多彩な環境に設置可能、Wi-Fi 6にも対応
Safie One開発に当たっては「賢くなる」「置くだけで使える」「空間がつながる」をコンセプトにした。
「賢くなる」では、今後外部企業を交えながらAI-Appのラインアップを広げることで、Safie Oneに新たな機能を追加できるようになる。佐渡島氏は「さまざまなアプリケーションを皆さまに開発していただくことがプラットフォームとしての構想だ。今後、AI-Appのラインアップを増やして、全ての産業にエッジAIの世界を届けることがわれわれの使命と思っている」と意気込む。
「置くだけで使える」では、多彩なアダプターにより壁や天井だけでなくライティングレール、三脚など幅広い環境に設置できる。また、Wi-Fi 6(IEEE 802.11 ax)対応で無線LAN接続の安定性が向上、インターネット環境がなくても別売りのLTEドックを使用することで、電源があればどこでも使えるようになる。「空間がつながる」では、スピーカー、マイクを内蔵している他、Bluetooth対応でマイクやスピーカーを自由に配置でき、双方向通話、グループ通話による遠隔サポートも可能になった。
画質はフルHD(1920×1080)、フレームレートは30fpsの高画質で、WDR(Wide Dynamic Range)搭載により逆光や陰になっている箇所でも鮮明な映像が得られる。1台当たりの初期導入費用は3万8500円、月額利用料は1320円からとなっている(いずれも税込み)。
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