この記事は、2022年7月14日発行の「モノづくり総合版」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
カーボンニュートラル化に向けた取り組みが大きな注目を集めています。最近では企業が何らかの発表するたびに話が出てくるようにも感じています。MONOist読者も多くの関心があるようで、毎年1回実施している読者調査でも、注目のトピックとして「カーボンニュートラル」を挙げていた方が数多くいらっしゃいました。
さて、筆者は実はこのカーボンニュートラルや脱炭素化などの動きによくよく縁があり、エネルギー系メディアを担当していた時期がある他、大学の専攻もこうした環境問題を取り扱うものでした。現在の製造業を取り巻くカーボンニュートラル化の盛り上がりについても「巡り巡ってまた来たな」と感じています。
ただ、この再生可能エネルギーや地球温暖化対策の動きを長年見てきてよくよく残念に思っているのが「誰がどう考えても素晴らしく意味がある取り組みのはずなのに、欺瞞(ぎまん)が多く、闇が深い」ということです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 脱炭素実現の鍵を握る「スコープ3」、排出量見える化のハードルは高い?
脱炭素化に向けた各種施策を実行する企業が増えている。ただ製造業ではこれまでにも環境負荷軽減のための取り組みをさまざまに展開してきた。+αの一手として何を打つべきか。セールスフォース・ドットコムの鹿内健太郎氏に話を聞いた。 - 相次ぐ品質不正、その発生原因と検討すべき対応策
品質不正の連鎖は収束する気配を見せません。品質不正は一企業の問題で済むことでなく、産業全体の停滞を招く可能性も十分にあります。本連載では相次ぐ品質不正から見える課題とその処方箋について、事例を交えつつ全7回で解説します。 - いまさら聞けない「CO2ゼロ工場」
「カーボンニュートラル化」が注目を集める中、製造業にとっては工場の「実質的CO2排出ゼロ化」が大きなポイントとなります。本稿では「CO2ゼロ工場」のポイントと実現に向けてどういうことを行うのかを簡単に分かりやすく紹介します。