テルえもんが見た「日本ものづくりワールド 2022」現地レポート:テルえもんの3Dモノづくり相談所【番外編】(2/3 ページ)
“テルえもん”こと、小原照記氏が、東京ビッグサイトで開催された「日本ものづくりワールド 2022」の展示会場をレポート。3Dプリンタや3Dスキャナーなどを中心に、実際に見聞きした中から、テルえもんイチオシの装置やツール、最新技術などを紹介します!
より低価格で導入しやすくなった3Dスキャナー
3Dスキャナーというと、以前は1000万円近くする機器でしたが、最近では徐々に100万円程度からでも業務に使用できるものも増えつつあります。もちろん、より高い精度を求める場合には高額になりますが、求める精度、品質、サイズによっては安価なタイプでも十分に活用できるケースもあります。
展示会場では、各メーカーがハイエンドクラスからミドルクラス、低価格帯のエントリークラスの機種まで幅広い3Dスキャナーを訴求していました。
今回、特に注目したのが、「Shining 3D」の3Dスキャナー群です。他社の同スペック相当の機器と比べて安価な価格帯なのが魅力といえます。また、ハンドヘルド式だけでなく、固定式で外観検査などでも使用できる高精度タイプのものや、そこまで精度を求めないリバースエンジニアリング向けのもの、さらには色情報まで取得できるものなど、豊富なラインアップも特長です。
今回は、同じShining 3D製の3Dスキャナー「EinScan Pro」を導入した際にお世話になったケイズデザインラボで詳しく説明を受けながら、いくつか機器を見せてもらいました。
注目は、今回の展示会で初披露となったShining 3D製の最新3Dスキャナー「FreeScanUE Pro」です。マルチスキャンモードを搭載しており、大きな対象物を素早くスキャンできる13本のクロスラインレーザー、細かい部分をスキャンする5本のパラレルレーザーライン、深い穴やポケット部分のスキャンに適したシングルレーザーラインの使い分けが可能です。
フォトグラメトリーモードでは、大型の対象物をスキャンする際に必要だった専用のコードマーカーが不要となり、マーカーポイントシールと専用スケールバーを配置することで、ゆがみのない高精度な測定を可能としています。
さらに、黒色や高反射性表面のスキャンにも対応し、スキャン精度は最高で0.02mm、スキャン速度は秒速185万点。本体寸法は、298×103.5×74.5mmで、重量が840g。実際に操作も体験してみましたが、軽くて持ちやすく、スキャン時の位置ズレの問題やエラーなどを起こすこともありませんでした。
他にも、低価格な3Dスキャナーとして筆者が注目している、SCANTECHの機器もありました。
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