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JDIは「技術立社」へ、ディスプレイ業界のArm目指し世界初と世界一を連打組み込み開発ニュース(1/2 ページ)

ジャパンディスプレイ(JDI)が成長戦略「METAGROWTH 2026」に向け開発を進めている新技術について説明。次世代OLED技術「eLEAP」やバックプレーン技術「HMO」、透明ディスプレイ「Raeclear」など「世界初、世界一」となる独自技術の開発を推し進めるとともに、オープンなライセンス展開も行うことで「ディスプレイ業界のArmを目指す」という。

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JDIのスコット・キャロン氏
JDIのスコット・キャロン氏

 ジャパンディスプレイ(以下、JDI)は2022年6月22日、東京都内で会見を開き、同年5月に発表した成長戦略「METAGROWTH 2026」に向け開発を進めている新技術について説明した。次世代OLED(有機ELディスプレイ)技術「eLEAP」や、既存のIGZOなどと比べて特性を大幅に向上したバックプレーン技術「HMO(High Mobility Oxide)」、透明ディスプレイなど「世界初、世界一」となる独自技術の開発を推し進めるとともに、これらのオープンなアライアンスパートナーへのライセンス展開も行うことで「ディスプレイ業界のArmを目指す」(JDI 代表執行役会長 CEOのスコット・キャロン氏)方針である。

 JDIは、2015年度に5000億円あった欧米のモバイル向け液晶ディスプレイ(LCD)の売上高が急減しており、2021年度は770億円となっている。この欧米モバイルLCDの一本足打法から脱却し、車載やVR(仮想現実)ヘッドセットなどの比率を増やすことで事業リスクの低減を図るのがMETAGROWTH 2026の基本方針だ。2023年度にはモバイルLCDは売上高全体の10%以下となり、それに代わって高収益の車載や、シェア40%を握るVRヘッドセットが60%以上を占めることになる。

JDIは、欧米モバイルLCDの一本足打法から脱却し、車載やVRヘッドセットなどの比率を増やしている
JDIは、欧米モバイルLCDの一本足打法から脱却し、車載やVRヘッドセットなどの比率を増やしている[クリックで拡大] 出所:JDI
2023年度にはモバイル(スマートフォン)LCDが売上高全体の10%以下になる見込み
2023年度にはモバイル(スマートフォン)LCDが売上高全体の10%以下になる見込み。代わって車載とVRヘッドセットが60%以上を占める[クリックで拡大] 出所:JDI

 ポートフォリオの分散、最適化に加えて、将来に向けた成長をけん引するのが「世界初、世界一」の独自技術群である。キャロン氏は「当社には優秀な人材が在籍しており、技術力も高い。ディスプレイ技術という観点で競争力があることは間違いない。だからこそ、2年前にCEOに就任してから、他社が作れない世界初、世界一の技術、小さい挑戦ではなく大きな挑戦をすることを後押ししてきた。その成果として生まれたのが、eLEAP、HMO、透明ディスプレイなどである」と強調する。

「METAGROWTH 2026」の6つの成長ドライバー「METAGROWTH 2026」の6つの成長ドライバー 「METAGROWTH 2026」では、「世界初、世界一」の独自技術による6つの成長ドライバーを定めている。車載やVRヘッドセットと並んで、「eLEAP」「HMO」「透明ディスプレイ」が組み込まれている[クリックで拡大] 出所:JDI

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