ニュース
スマートねじや工程監視センサー、5G活用制御など、インダストリー4.0最新研究:ハノーバーメッセ2022(2/3 ページ)
世界最大級の産業見本市「HANNOVER MESSE(ハノーバーメッセ)」(2022年5月30日〜6月2日)に出展したフラウンホーファー研究機構のブースでは、傘下の各研究所が製造業のスマート化に向けた最新研究成果を紹介した。
プレス機のT字溝に搭載できる工程監視センサー
フラウンホーファーCCITの別の研究チームは、プレス機に簡単に取り付けられ、その工程を継続的に監視できるセンサー「smartNOTCH」を紹介していた。
smartNOTCHは、プレス機の金型を取り付けるためのT字溝に「簡単かつ柔軟に組み込むことができる」(説明員)ようにしたセンサーで、設置後はベースプレートに加えられる荷重を測定したり、測定データを評価システムに無線送信したりできる。同社は、「この技術により、インラインでの摩耗検出や保護、検収、ツール統合に使用できる連続的なモニタリングが可能になる」としている。
説明員は、「従来、機器との接触などの課題から、このような情報を記録するセンサーシステムをプレス機の設置スペースに収めることは非常に困難だった。今回、もともとあるT字溝を利用したことで、簡単かつ非常にフレキシブルに使用することが可能になった」と強調していた。
説明員によると、このセンサーによって集積されたデータに機械学習(ML)および人工知能(AI)を適用し、プレス機の性能やエラーの発生しやすさなども分析可能になるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.