小型部品の個体管理に活用、デンソーウェーブが長方形型の新しいQRコードを開発:FAニュース
デンソーウェーブは2022年5月25日、長方形型の新しいQRコード「rMQRコード(アールエムキューアールコード」を開発したと発表した。正方形の従来のQRコードに対し高さ寸法が3分の1にできるため、従来はスペース的に貼付が難しかった小型部品やチケットなどでも活用できるようになる。
デンソーウェーブは2022年5月25日、長方形型の新しいQRコード「rMQRコード(アールエムキューアールコード」を開発したと発表した。正方形の従来のQRコードに対し高さ寸法が3分の1にできるため、従来はスペース的に貼付が難しかった小型部品やチケットなどでも活用できるようになる。
デンソーウェーブでは1994年にQRコードを開発。優れた読み取り速度とデータ容量を持ち、パブリックドメインとしたことで世界標準となり、幅広い分野で活用されている。その後、マイクロQRコードの開発などを通じ、デンソーウェーブではQRコードの活用範囲を広げてきた。一方、製造現場では、IoT(モノのインターネット)化が加速する中で、品質管理や業務効率化を促進するため、電子部品をはじめとする超小型部品の個体管理ニーズが高まっているが、伝票や帳票における情報管理が進む中、余白スペースが限られるため、コードを印字できない課題があった。
そこで、デンソーウェーブでは、幅広い業界が持つ「小さなスペースに多くの情報を格納したい」というニーズに応えるべく、新しい長方形のQRコードであるrMQRコードを開発した。
rMQRコードは、QRコードでは対応できなかった細長く狭いスペースへの印字と、最大で数字で361文字、英数字で219文字、漢字で92文字もの大容量データの格納を両立。 余白になりがちな細長く狭いスペースに大容量データを格納可能なため、高さ寸法が制限された小さなスペースでの情報管理やデザイン性向上に貢献する。一方で、QRコード同様の高速読み取りを可能としている他、国際規格も取得(規格番号:ISO/IEC 23941:2022)。世界中で誰もが自由に活用できる。
デンソーウェーブでは、2022年5月から順次、rMQRコードに対応する製品をリリースする予定。さらに、QRコード開発会社として、今後もQRコードを活用したソリューションや、新型QRコードの開発を進めていく方針だとしている。
rMQRコード | QRコード | マイクロQRコード | |
---|---|---|---|
画像 | |||
大きさ | 最大17×139セル 最小7×43セル、11×27セル |
最大177×177セル 最小21×21セル |
最大17×17セル 最小11×11セル |
情報量 | 数字361文字、英数字219文字、バイナリ150字、漢字92文字 | 数字7089文字、英数字4296文字、バイナリ2953文字、漢字1817文字 | 数字35文字、英数字21文字、バイナリ15文字、漢字9文字 |
誤り訂正 | レベルM(約15%)、レベルH(約30文字) | レベルL(約7%)、レベルM(約15%)、レベルQ(約25%)、レベルH(約30%) | レベルL(約7%)、レベルM(約15%)、レベルQ(約25%) |
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