ニュース
目視と比較して解析時間を約6割削減、人の視覚を代替する画像解析AIサービス:製造現場向けAI技術
SOLIZEは、製造業における目視判断を代替する画像解析AIサービス「Alt Viz」の提供を開始する。製造業の上流工程から下流工程まで、人間の単純な視覚による判断をAIで代替する。
SOLIZEは2022年5月11日、製造業における目視判断を代替する画像解析AI(人工知能)サービス「Alt Viz」の提供開始を発表した。製造業の上流工程から下流工程まで、人間の単純な視覚による判断をAIで代替する。
製造業では、図面の変更箇所の確認から製品外観、形状の不良検出、危険エリアへの侵入監視など、目視によるさまざまな判断作業がある。これらは作業員への負荷となっており、また人が判断することで、その結果にばらつきが生じる。
Alt Vizは、製造現場の環境やニーズ、予算などに合わせた最適な画像解析AIを提供することで、目視判断作業をAIに代替させる。画像処理技術とディープラーニングなどの機械学習技術を組み合わせ、スマートファクトリー化を支援する。
例えば「図面比較ツール」では、効率よく図面を比較でき、検図作業を省力化する。他に、仮想空間上で製品形状を確認できる「デジタルツインソリューション」、不良品を効率良く検出する「製品異常検知ソリューション」、設備の稼働状況を監視して異常時に通知する「設備予知保全ソリューション」など、用途に合わせた環境やシステムを構築できる。
同社が実際の工場現場で省力化を検討したところ、一連の作業の流れをグラフで可視化できた。目視で分析する場合と比較すると、解析作業時間の61%を軽減できる見込みだとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- AIと機械学習とディープラーニングは何が違うのか
技術開発の進展により加速度的に進化しているAI(人工知能)。このAIという言葉とともに語られているのが、機械学習やディープラーニングだ。AIと機械学習、そしてディープラーニングの違いとは何なのか。 - 世界を変えるAI技術「ディープラーニング」が製造業にもたらすインパクト
人工知能やディープラーニングといった言葉が注目を集めていますが、それはITの世界だけにとどまるものではなく、製造業においても導入・検討されています。製造業にとって人工知能やディープラーニングがどのようなインパクトをもたらすか、解説します。 - 機械学習はどうやって使うのか――意外と地道な積み重ね
前編では、AI(人工知能)と機械学習、ディープラーニングといった用語の説明から、AIを実現する技術の1つである機械学習が製造業を中心とした産業界にも徐々に使われ始めている話をした。後編では、機械学習を使ったデータ分析と予測モデル作成について説明する。 - 製造業はDXとどう向き合うべきか、鍵となる「正しいデータ」と「試行錯誤の数」
製造業のDX化への取り組みが加速している。DXを成功させるための考え方やポイントについて、「データ収集」の支援をしてきたアプトポッドの代表取締役である坂元淳一氏と、「データを蓄積し活用する」ところを支援してきたアマゾン ウェブ サービス ジャパン テクノロジーパートナー本部 セグメントリード(AI/機械学習・IoT) 小澤剛氏 に話を聞いた。 - 偽相関の罠に陥らない、製造業における機械学習を用いた要因分析のコツ
製造業が機械学習で間違いやすいポイントと、その回避の仕方、データ解釈の方法のコツなどについて、広く知見を共有することを目指す本連載。第4回は、製品不良や設備故障などの要因分析に機械学習を適用する際に留意するべきことなどを紹介します。 - AWSがエッジへの浸透強める、製造業が求める予知保全とAIカメラを実現
Amazon Web Services(AWS)は、オンライン開催となったユーザーイベント「AWS re:Invent 2020」において、製造業をはじめとする産業分野を対象とした5つの機械学習ソリューションを発表した。