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全固体電池やLiDAR……自動車メーカーがコストよりも「足りない性能」に言及するとき自動車業界の1週間を振り返る(1/2 ページ)

土曜日ですね。昨日からお休みの方、5月8日まで休みで10連休だという方、「みんなが休みのときこそ仕事」という方、皆さまおつかれさまです。連休直前や連休明けに稼働停止という自動車メーカーがあり、気をもんでいる方も多いかもしれません。

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 土曜日ですね。昨日からお休みの方、5月8日まで休みで10連休だという方、「みんなが休みのときこそ仕事」という方、皆さまおつかれさまです。連休直前や連休明けに稼働停止という自動車メーカーがあり、気をもんでいる方も多いかもしれません。

 ダイハツ工業は、4月20日に公表済みの稼働調整に1日追加して、5月9〜11日の3日間で滋賀(竜王)第2工場の稼働を停止すると発表しました。さらに、本社(池田)工場、ダイハツ九州の大分(中津)第1工場と同 大分(中津)第2工場も、5月9〜11日の3日間で稼働を停止します。4月28日に連休明けのこれらの稼働調整予定が発表されており、直前まで調整に奔走した方々の苦労がしのばれます。

 直前に稼働停止の予定を発表した自動車メーカーは、ダイハツだけではありません。スズキも、二輪車を生産する浜松工場での4月29日の稼働停止を4月28日に発表しました。SUBARU(スバル)は、4月26日に、4月28、29日の稼働停止を発表。マツダも連休明けの稼働調整を発表したのは4月27日でした。

 プレスリリースが出るタイミングと、内々で稼働停止を判断して周知するタイミングはさすがにイコールではないだろうと想像していますし、誰も好きこのんで直前まで調整していないでしょう。ただ、「いつまで続くか分からない」「来月どうなっているか分からない」という外部要因はあまりにもたくさんあります。

 そうした外部要因にいつまでも振り回され続け、耐えるしかないという状況は本当にキツいです。自動車に比べれば(比べようもないほど)はるかに小さなことかもしれませんが、最近までそういう経験をしました。小さくても、自分たちでコントロールできることを少しずつ増やしていくようなやり方を探っていけるとよいのですが、自動車のように大きな産業ではそう簡単ではありませんね。

日野は2022年度の業績見通しを発表できず

 さて、5月といえば通期決算の発表シーズンです。連休前に、自動車メーカーでは日野自動車が、サプライヤーも複数社が2021年度決算を発表しています。

 2022年度の業績見通しについて、トヨタ系の大手サプライヤー7社のうち、7社とも過去最高の売上高を見込んでいると日刊自動車新聞が報じています。取引先の自動車メーカーの生産回復を想定した業績見通しとなっています。また、原材料費や物流費などのコストが高くなり続けるという前提で2022年度の計画を立てているとのことです。

 日野自動車は4月27日に決算会見を開きましたが、エンジン4機種の認証試験の不正で型式指定の取り消しを受けており、出荷再開の時期が未定であることから2022年度の業績見通しを発表しませんでした。いつごろ業績見通しを発表するのか、外部の特別調査委員会の調査結果がいつごろ出るのか、メディアから繰り返し質問されましたが、日野自動車 代表取締役社長の小木曽聡氏は、「いつまでに」という見込みは一切示さずに「出荷を再開できるまで、起きた問題に真摯に向き合いたい」という趣旨の説明を繰り返し述べました。

 自動車メーカーが型式指定の取り消しを受けるのは過去に例がありません。そうした処分を受けたことを重く受け止めている様子がうかがえました。しかし、性能を満たすことに対するプレッシャーは、これからも自動車とは切っても切れません。本質的な再発防止にせよ、他山の石とするにせよ、仕組みづくりは難しいですね。

日野自動車の認証不正問題の現状と再発防止対策[クリックで拡大] 出所:日野自動車
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