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新型EV「アリア」搭載のEPSに採用されたAUTOSAR準拠のソフトウェア基盤:組み込み採用事例
APTJは、AUTOSAR準拠のソフトウェアプラットフォーム「Julinar」が、ジェイテクトが開発するEPSに採用されたと発表した。同EPSは、日産自動車の新型「アリア」に搭載されている。
APTJは2022年3月30日、AUTOSAR準拠のソフトウェアプラットフォーム「Julinar」が、ジェイテクトが開発するEPS(電動パワーステアリング)に採用されたと発表した。同EPSは、日産自動車の新型「アリア」に搭載されている。
Julinarは、負荷を最小限に抑えながらソフトウェア間の緻密な同期や連携が可能で、処理性能と保守性のバランスが取れたリアルタイムOSを備える。他の演算処理の影響を受けることなく、安全性確保のための演算処理を提供する。
車両の基本機能の1つとなる「曲がる」を受け持つEPSに、Julinarを搭載することで、AUTOSARが求める高い安全性と信頼性を可能にする。また、ジェイテクトのユースケースに合わせてOSモジュールを最適化し、EPSの制御に対して高い処理性能を提供する。
同社は今後も、国内外の自動車メーカーや自動車部品メーカーなどに向けて、安全性、信頼性、実行効率の高いソフトウェアプラットフォームを提供する。
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