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多品種少量生産への対応に向けて治具の製作も3Dプリンタで!3Dプリンタ活用(1/3 ページ)

ストラタシス・ジャパンは、オンラインセミナー「設計製造に『軽量・堅牢』を簡単に取り入れる! 先進的な設計製造ツール『nTopology』でアディティブ・マニュファクチャリング設計(治具編)を学ぼう!」を開催。AM技術に関する豊富な経験と知識を持つ山一ハガネが、nTopologyを活用したAMによる治具の設計・製作プロセスと、そのアプローチについて紹介した。

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 ストラタシス・ジャパンは2022年3月9日、オンラインセミナー「設計製造に『軽量・堅牢』を簡単に取り入れる! 先進的な設計製造ツール『nTopology』でアディティブ・マニュファクチャリング設計(治具編)を学ぼう!」を開催。同オンラインセミナーでは、山一ハガネ 営業企画本部 事業開発セクション マネージャーの小林祐太氏と、ストラタシス・ジャパン プロダクト&サービス部 アプリケーションチームリーダーの竹内翔一氏が講師を務めた。

 小林氏が所属する山一ハガネでは、2016年からアディティブマニュファクチャリング(以下、AM)事業をスタートさせ、航空宇宙産業の品質マネジメント規格であるAS9100認証の取得や、AMに適した設計(いわゆるDfAM)に役立つ最適化ソフトウェアなどの利用、さらにはAM活用を支援する自社開発ソフトウェアを手掛けるなど、さまざまな側面からAM事業に注力してきた。そして、今回の主題である「nTopology」については、2020年から国内正規代理店として取り扱いを開始するとともに、ユーザーとしても広く活用し、顧客ビジネスの支援に役立てているという。

 同オンラインセミナーでは、AM技術に関する豊富な経験と知識を持つ山一ハガネが、nTopologyを活用したAMによる治具の設計・製作プロセスと、そのアプローチについて詳しく紹介した。

オンラインセミナーの様子
オンラインセミナーの様子。左からストラタシス・ジャパン プロダクト&サービス部 アプリケーションチームリーダーの竹内翔一氏、山一ハガネ 営業企画本部 事業開発セクション マネージャーの小林祐太氏[クリックで拡大]

治具製作を3Dプリンタで実現する必要性について

 治具の製作をAMで実現する必要性はどこにあるのだろうか。その背景には、顧客ニーズの多様化による“モノづくりの変革”が挙げられる。ここでの変革とは、従来の受注生産や大量生産によるモノづくりではなく、マスカスタマイゼーションの文脈から語られることの多い、多品種少量生産へのシフトを意味する。

 こうした動きは、顧客ニーズの多様化だけでなく、ITの進化やAI(人工知能)活用、3Dプリンティング技術の台頭などが後押ししており、品質やデザイン(機能、性能)などを顧客の要求に合わせて、個別カスタマイズして製品や部品を製造できるAM技術への期待は近年ますます大きなものとなっている。また同時に、さまざまな製品/部品が多品種少量生産されるようになると、それらに適したバリエーション豊富な治具をスピーディーに、効率良く準備する必要性も生じてくる。

 しかし、現状の治具の設計・製作現場を見てみると、治具製作が職人化/属人化していて人的リソースが不足していたり、多様化する製品や部品に対して治具の納期設定に無理があったり、設計変更への柔軟な対応が難しかったりといった課題がある。さらに、製品/部品の設計変更の繰り返しにより治具の設計変更を見落としてしまうケースや、部品点数や金属材料の使用による治具重量の増加も作業性、安全性の面で課題として挙げられる。

 以上のような治具の設計・製作が抱える現状課題を解決するアプローチこそが、AM技術の活用であり、「AMのプロセスを、モノづくり全体のプロセスに適用することで改善が図れるのではないか」と小林氏は説明。さらに「3Dプリンタで治具を製造するには、その3Dモデルが必要となることを忘れてはならない」(小林氏)と付け加える。

 こうしたモノづくりの変革の流れ、そして、AMプロセス活用の期待を受け、山一ハガネでは3Dプリンタが持つ本来の強みを有効活用し、日本のモノづくりに則した多品種少量生産のための“オリジナルAMワークフロー”を確立し、AM技術を活用した一気通貫のモノづくりを提案している。そして、このワークフローの中で活用しているツールの1つがnTopologyである。

山一ハガネが提案する多品種少量生産のためのオリジナルAMワークフロー
山一ハガネが提案する多品種少量生産のためのオリジナルAMワークフロー[クリックで拡大] 出所:山一ハガネ

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