高強度エンプラ系フィラメント2種をFDM方式3Dプリンタ対応素材に認定:3Dプリンタニュース
XYZプリンティングジャパンは、BASFが提供するフィラメント2種を自社の熱溶解積層方式3Dプリンタ「PartPro300 xT」対応素材として認定した。2種のフィラメントは優れた材質特性を備え、滑らかな表面仕上げや最終用途部品にも対応できる。
XYZプリンティングジャパン(以下、XYZ)は2022年1月28日、BASFが開発、販売する3Dプリンタ用フィラメント「Ultrafuse PET CF15」「Ultrafuse PAHT CF15」を、自社製のFDM(熱溶解積層)方式3Dプリンタ「PartPro300 xT」対応素材として認定したと発表した。独自のICチップを付属して、同年1月31日より販売を開始した。
Ultrafuse PET CF15は、カーボン短繊維を15%含有したPET(ポリエチレンテレフタレート)ベースのフィラメント。吸湿性が低いため、防湿用のドライボックスが不要で、造形品は100℃近くの耐熱性がある。PETが本来有する硬さに加え、高い剛性と研磨性を備えており、研磨などの後加工で滑らかな表面に仕上げられる。
Ultrafuse PAHT CF15は、カーボンファイバーを15%含有したPA(ナイロン)ベースのフィラメント。通常のPAよりも硬性と耐薬品性に優れ、150℃の耐熱性や高い造形精度を備えるため、機械やバイクなどの最終用途部品にも対応可能だ。
2種類のフィラメントに付属するXYZのICチップにより、PartPro300 xTはフィラメントの種類を自動で検知する。フィラメントに応じてノズル温度やプリントスピードなど最適な設定を自動で選択するため、3Dプリントの安定性や造形精度が向上する。
また、XYZでは、PartPro300 xT専用の「High Temperatureエクストルーダー」も同時に発売する。これまで最高260℃だったノズル温度を300℃まで高温にでき、より多くの種類のフィラメントに対応可能になる。価格は、Ultrafuse PET CF15、PAHT CF15が1万5180円で、High Temperatureエクストルーダーが3万1130円だ(いずれも税込み)。
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