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AI実装に踏み込む米国FDAの医療機器ガイドライン策定計画:海外医療技術トレンド(80)(1/4 ページ)
本連載第78回、第79回と、欧州の医療機器に関わる規制動向を取り上げた。一方、米国のFDAはAIをはじめとする新技術利用に重点を置いた規制改革を推進している。
本連載第78回、第79回と、欧州の医療機器に関わる規制動向を取り上げたが、米国FDAは、新技術利用に重点を置いた規制改革を推進している。
FDA傘下のCDRHがガイダンス発行の優先順位を発表
米国食品医薬品局(FDA)傘下の医療機器・放射線保健センター(CDRH)は、2021年10月16日、2022会計年度に発行を計画している各種ガイダンスの一覧表および優先順位を示した「2022会計年度CDRHガイダンス提案」を公表した(関連情報)。同提案では、以下の3つのリストに、ガイダンス発行の優先順位を分類している。
Aリスト:FDAが2022会計年度中に発行したい優先的な機器ガイダンス文書
- [ガイダンス最終版のトピック]
- 臨床意思決定支援ソフトウェア
- 連邦食品医薬品化粧品法第522条に基づく市販後調査
- 市販前承認適用令によって示された承認後研究の取扱手順
- 医療機器の再製造
- 機器固有識別子:特定機器向けグローバル医療機器固有識別データベース(GUDID)要求事項に関するポリシー
- 市販前通知(510(k))提出向け電子提出テンプレート
- [ガイダンス草案のトピック]
- 生産・品質システムソフトウェア向けコンピュータ・ソフトウェア保証
- 医療機器改善の促進:FDAの活動と自主改善プログラムの関与
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)公衆衛生緊急期間中に発行された法執行ポリシー内に含まれる医療機器の移行計画
- COVID-19公衆衛生緊急期間中に緊急使用許可(EUA)が発行された医療機器の移行計画
- 医療機器におけるサイバーセキュリティ:品質システムの考慮事項と承認申請手続きの内容
- SaMD(Software as a Medical Device)およびSiMD(Software in a Medical Device)向け承認申請手続きの内容
- 製造業者向け自主不具合概要報告(VMSR)プログラム
- ブレークスルー機器プログラムガイダンス向け選択の更新:保健医療における格差是正
- 医療機器不足−連邦食品医薬品化粧品法第506J条の導入
- オピオイド使用障害を対象とする医療機器承認申請手続き向け臨床考慮事項
Bリスト:リソースが許せば、FDAが2022会計年度中に発行したい機器ガイダンス文書
- [ガイダンス最終版のトピック]
- 体外診断用機器向け交換試薬と機器ファミリーポリシー
- 医療機器臨床試験の設計と実行への患者の関与
- [ガイダンス草案のトピック]
- 米国から輸出されない機器向け認証(CDNE)に関する質問と回答
- 過酸化水素ベースのコンタクトレンズケア製品:消費者表示の推奨事項−市販前通知(501(k))申請
- 医療機器市販申請における人的要因情報の内容
- AI(人工知能)/ML(機械学習)が可能にする機器ソフトウェア機能向け変更コントロール計画
- SaMD向けリスク分類:FDAの解釈、ポリシー、考慮事項
後ろ向きレビューリスト:1982年、1992年、2002年、2012年に発行された最終版ガイダンス文書
- [1982 年最終版ガイダンス]
- 該当なし
- [1992 年最終版ガイダンス]
- ヒトパルボウイルスB19抗体検知用体外診断機器の市販前承認向けレビュー分類
- [2002 年最終版ガイダンス]
- 臨床・手術用途向け滅菌済コンビニエンスキット:業界向け最終版ガイダンス
- ソフトウェアバリデーションの一般原則:業界およびFDAスタッフ向けガイダンス
- 腹部・骨盤手術用途の癒着防止吸収性バリア機器向けガイダンス−業界向けガイダンス
- 針刺し−ユーザー施設、製造業者、輸入業者向け医療機器報告ガイダンス
- 501(k)機器向け意図する使用の決定−CDRHスタッフ向けガイダンス(K98-1の更新)
- [2012 年最終版ガイダンス]
- 放射線画像および放射線機器データに適用されるコンピュータ支援検知機器−申請前通知[510(k)]申請:業界および食品医薬品局スタッフ向けガイダンス
- 人工膵臓機器システム向け臨床試験用機器免除(IDE)・市販前承認(PMA)適用の内容:業界および食品医薬品局スタッフ向けガイダンス
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