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“現場が自分でできる”を拡大へ、パナソニックが描くFAソリューションの理想像IIFES 2022(1/2 ページ)

パナソニックは、「IIFES 2022」(リアル展、2022年1月26〜28日、東京ビッグサイト)に出展し、センサーやコントローラー、モーションなどの豊富な機器ラインアップを組み合わせることで実現できる製造現場課題に対するソリューション提案を行った。大掛かりな仕組みにより大企業でしか実現できない仕組みではなく「現場が自ら解決できる世界」の実現を目指す。

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 パナソニックは、「IIFES 2022」(リアル展、2022年1月26〜28日、東京ビッグサイト)に出展し、センサーやコントローラー、モーションなどの豊富な機器ラインアップを組み合わせることで実現できる製造現場課題に対するソリューション提案を行った。大掛かりな仕組みにより大企業でしか実現できない仕組みではなく「現場が自ら解決できる世界」の実現を目指す。

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IIFES 2022のパナソニックブースの様子[クリックで拡大]

デバイス単品販売からシステムソリューションへシフト

 パナソニックは2022年4月から持ち株会社制に移行することが決まっており、2021年10月1日からこの新体制に合わせた仮想的な組織に移行している。IIFES 2022は、電子部品などデバイス製品を扱うパナソニック インダストリー社が中心となって出展。産業用モーターおよびセンサー、コントローラーなどFA領域の豊富な製品ラインアップを抱える強みを生かしながら、個々の製品スペックではなくソリューション提案を全面に打ち出したことが特徴だ。

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パナソニック インダストリー社 常務 産業デバイス事業部 事業部長の池田剛昭氏

 パナソニック インダストリー社 常務 産業デバイス事業部 事業部長の池田剛昭氏は「従来は個々の製品の紹介が中心で単品で勝負する世界になっていたが、製造現場におけるさまざまな課題の解決を中心として考えた場合、それだけでは不十分になっている。製品で実現できる価値を組み合わせたシステムやソリューションの形を示していくことで、結果としてデバイスの採用にもつながる形へと発想を転換した」と語っている。

 その背景にあったのが中国でのビジネス転換である。パナソニック インダストリー社では、2021年4月から中国にBU(ビジネスユニット)を設置し、現地で地産地消を含め、あらゆる意思決定を迅速化できるようにした。さらに、機械の稼働監視などのITソリューションの構築を独自で行えない中小のマシンビルダー向けに、モーターやセンサー、ソフトウェアを一括で簡易パッケージとして提案する取り組みを強化しており、これらの取り組みが成果を残しつつある。

 池田氏は「デバイス単品でのビジネスも中国は好調だが、中国でも独自でシステム化を行うのに負担を感じているユーザーが数多くいる。中国BUで、これらに応えられるようなシステムやソリューションでの提案を進める取り組みが順調に評価を受け、顧客拡大にもつながっている。同様のニーズは日本でも動機は違ってもあるはずだと考えている。労働力不足やIoT(モノのインターネット)活用の拡大など、これらの対応を支援していく」と語っている。

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