クルマが文化としていつまでも豊かなものでありますように:自動車業界の1週間を振り返る(1/2 ページ)
これを書いている金曜日は、千葉の海風に吹かれて凍える思いをしていました。海風に吹かれながらどこに行ってきたかというと、この週末に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開かれる「東京オートサロン2022」です。
1週間お疲れさまでした。土曜日です。とても寒い日が続いていますね。関東の人にも北海道の人にも信じてもらえなさそうですが、北海道育ちにとって南関東も十分に寒いです。これを書いている金曜日は、千葉の海風に吹かれて凍える思いをしていました。
海風に吹かれながらどこに行ってきたかというと、この週末に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開かれる「東京オートサロン2022」です。行く予定の方もいらっしゃるでしょうか?
今回は1週間の振り返りではなく、オートサロンで個人的に気になったクルマを幾つかご紹介します。
エンジン車と同じ室内空間や最低地上高をEVで
まずは、三菱自動車が世界初公開した、軽自動車タイプのEV(電気自動車)のコンセプトカー「K-EV concept X Style」です。コンセプトカーではありますが、デザインはこれでほぼ確定とのことです。三菱自動車の説明員によれば、「EVを特別なものにしないため、あえて特別さや先進性を打ち出さないデザインにした」という狙いなのだそうです。
販売中の軽自動車「eKクロス」とそっくりの外観で発売されるということで、eKクロスにEVモデルが加わる……というような売り方になると説明員の方から聞きました。驚いたのは、室内空間も最低地上高も、発売中のeKクロスと同等だという点です。
三菱自動車と軽EVを共同企画した日産自動車は、バッテリー容量について20kWhと発表しています。EV「リーフ」の半分と考えると、サイズの制約が大きい軽自動車では居住空間などに多少の犠牲は出たのだろうと思いました。しかし、“さまざまな工夫”によって、室内空間や最低地上高を犠牲にすることなく、バッテリーを搭載したのです(工夫の詳細は、市販モデルの発表まで秘密だそうです)。
エンジンの搭載のみを前提に設計したクルマをEVに仕立て、なおかつスペースの犠牲を出さないというのは相当難しいはず。日産自動車が軽EVのコンセプトを初めて披露したのは2019年秋の東京モーターショーですが、eKクロスが発売されたのは2019年3月。そのさらに前の開発段階から、軽EVの製品化を前提に両社は動いていたのかもしれません。
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