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三菱電機、警報信号発信機能を備えたセキュリティスイッチを発売:産業制御システムのセキュリティ
三菱電機は、制御システム向け「サイバーセキュリティーソリューションOTGUARD」製品群に、警報信号発信機能を備えた「警報接点出力付きセキュリティースイッチ」を追加した。不正通信の検知や遮断など多様なセキュリティー機能を備える。
三菱電機は2021年12月6日、制御システム向け「サイバーセキュリティーソリューションOTGUARD(オオティガード)」製品群の新製品として、警報信号発信機能を備えた「警報接点出力付きセキュリティースイッチ」を発売した。価格は個別見積もりとなる。
OTGUARDは社会インフラやオフィスビル、工場などの制御システムに対するサイバー攻撃を検知、遮断するリューションだ。今回、追加した警報接点出力付きセキュリティースイッチは、L2スイッチとしての基本機能に加えて、不正通信の検知や遮断、ホワイトリストに基づいた正常通信の透過、物理ポートアクセス制御などのセキュリティ機能を備える。
また、送信元および宛先IPアドレスやパケット数などを分析することで、DoS攻撃やARPスプーフィング攻撃を受けた際に発生する不正通信のみを遮断する。これにより、不正通信を検知した場合も、システムを止めずに運用を続行できる。
不正通信やL2スイッチのCPU異常、ポート通信が切断するなどの異常発生時には、管理サーバを通さずに回転灯やその他の監視システムに対して警報を通知できる。管理サーバを必要としないため、システム構成がシンプルになり、コストも下がる。
既存システムへの導入も容易で、L2スイッチを同セキュリティスイッチに置き換えることで、セキュリティ機能を強化できる。
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