「AI開発の内製化」を可能にするワークステーション、NTTPCとALBERTが発売:人工知能ニュース
NTTPCコミュニケーションズとALBERTは「AI開発の内製化」を可能にするAI画像認識ワークステーション「タクミノメ」の提供を開始すると発表した。AI開発に必須だった環境構築の負担を減らすとともに、直ちに自社内でAI画像認識モデルの構築に取り組むことが可能になる。
NTTPCコミュニケーションズとALBERTは2021年11月25日、「AI(人工知能)開発の内製化」を可能にするAI画像認識ワークステーション「タクミノメ」の提供を開始すると発表した。AI開発に必須だった環境構築の負担を減らすとともに、直ちに自社内でAI画像認識モデルの構築に取り組むことが可能になる。製造業の工場における検品・検査や異常検知をはじめさまざまなAI画像認識の用途で提案していく方針だ。
これまでのAI画像認識ツールは、クラウドで利用する場合、手軽ではあるものの月額課金の費用がかさんだり、顧客と関わりのある機微なデータは社外となるクラウドに上げられないなどの制限があったりなどの課題があった。一方、オンプレミスで開発を行う場合でも、GPUサーバなどの調達から環境構築までのセットアップを自身で行う必要があり、AI開発を始める前のプロセスに時間がかかることが課題になっていた。
これらの課題を解決すべく、NTTPCコミュニケーションズが同社のAIコラボレーションプログラム「InnovationLAB」を通じて、ALBERTと連携して開発したのが、AI画像認識ワークステーションのタクミノメである。日本HP製のGPUワークステーションに、ALBERTのAI関連の知見やノウハウを集積したAI画像認識ツールや、OS、ドライバなど全てをキッティングし、サポートも含めてNTTPCコミュニケーションズがパッケージ提供するものだ。これにより、GPUワークステーションが手元に届いたら、顧客はセットアップや環境構築など不要ですぐにAI画像認識モデルの構築に取り組めるようになる。
タクミノメは、画像の主要な被写体が何かを識別する「画像分類」、正常状態を認識させ正常から外れた部分を検知する「異常検知」、学習させた物体を画像内から矩形で検出する「物体検出」、学習させた物体を画像内からピクセル単位で検出する「領域検出」の4つの画像認識タスクに対応している。また、学習データにタグ付けを行うアノテーションから学習、推論実行/比較、デプロイの4つのステップについて、AI画像認識モデルの構築・実装を一気通貫で行えるため「AI開発の内製化」を実現できる。この他、AI画像認識モデルの識別根拠となった領域(注視領域)を、重要度に応じて強調しヒートマップで可視化できる機能を備えており、従来ブラックボックス化していた識別根拠を直感的に把握し、AI画像認識モデルの精度向上につなげられる。
さらに、ツールチェーン全体でプログラミング知識が不要な直感的なGUIを採用しており、ノーコードで誰でも簡単に操作できる。これによって、「AI開発の内製化」を強力に後押しするとしている。
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