連載
COVID-19は日本のモノづくりに何をもたらしたのか、マクロ指標から読み解く:ものづくり白書2021を読み解く(1)(3/5 ページ)
日本のモノづくりの現状を示す「2021年版ものづくり白書」が2021年5月に公開された。本連載では3回にわたって「2021年版ものづくり白書」の内容を掘り下げる。第1回ではCOVID-19の影響を色濃く受けた日本のモノづくりの現状についてまとめる。
営業利益は2017年の半分に
営業利益の推移をみると、2020年は、情報通信機械器具製造業を除き、各業種で対前年比減益となり、製造業全体で8.6兆円と2017年の約半分にまで減少している(図4)。
企業が感じる景況感としても、売上高、営業利益とも減少傾向がみられる(図5、6)。
業種別にみても売上高と営業利益はともに減少傾向とする企業が半数を超えている(図7、8)。
今後3年間の国内外の業績見通しについても、前年と比較して「やや減少」または「減少」とする企業の割合が増加傾向にある(図9、10、11、12)。総じて製造業各企業の売上高、営業利益は引き続き減少傾向にあり、今後3年間の見通しも減少傾向にあり、依然として先行き不透明な状況が続くことが予想される。
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