“薄い刃”のようなレーザーで目に見えないほこりを可視化する新しい掃除機:イノベーションのレシピ(1/2 ページ)
ダイソンは2021年5月26日、クリーナーヘッドに搭載したグリーンレーザーで床面の微細なほこりを可視化するコードレス掃除機「Dyson V12 Detect Slim」シリーズを販売開始すると発表した。レーザーでほこりを可視化する仕組みを取り入れたのは同社製品では初めて。
ダイソンは2021年5月26日、クリーナーヘッドに搭載したグリーンレーザーで床面の微細なほこりを可視化するコードレス掃除機「Dyson V12 Detect Slim」シリーズを販売開始すると発表した。グリーンレーザーでほこりを可視化する仕組みを取り入れたのは同社製品では初めてだという。本体価格はオープン価格となっている。
“薄い刃”のようなレーザーがほこりを可視化
Dyson V12 Detect Slimは、クリーナーヘッド(Laser Slim Fluffy)部分にグリーンレーザーダイオードから照射したレーザー光で、床面にある目に見えないサイズのほこりを可視化する、独自の機構を搭載したコードレス掃除機である。
レーザー光は床面に対してほぼ水平方向に、薄く照射される。これによって、床面とほこりの周囲の明るさにコントラストが生じ、ほこりの位置がレーザー光の中で浮かび上がる仕組みだ。ごみの発見を容易にし、効率の良い掃除をサポートする。ほこりの視認に最適なコントラストが生じるように、レーザーの照射角度は床面に対して1.5度、設置位置は床面から7.3mmの高さに調整した。
ダイソンでカントリー クオリティー リードを務めるジェームス・シェール氏は「懐中電灯のようにほこりだけでなく床面全体を照らしてしまうと、コントラストが生じず、ほこりが光の中に埋もれて見えなくなってしまう。あくまで水平方向に、薄く照射するというのがポイントになる」と説明した。
レーザー光はダイオード前面の特殊レンズを通過することで進行方向へと拡散する。シェール氏は「特殊レンズは、完成までに500回の試作を繰り返すなど、当社が過去に手掛けた製品の中でも、開発に大きな時間を費やした部品の1つとなった」と振り返る。
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