ダッソー・システムズはオンラインで「2021年事業戦略説明会」を開催。同社ビジネスの概況と2021年の日本市場での注力領域、最新の取り組みなどについて、同社 代表取締役社長のフィリップ・ゴドブ氏が説明した。
Dassault Systemesの日本法人であるダッソー・システムズは2021年4月21日、オンラインで「2021年事業戦略説明会」を開催し、同社ビジネスの概況と2021年の日本市場での注力領域、最新の取り組みなどについて説明した。
長年、プラットフォーム戦略を強化してきた同社は、“3D”を軸とするバーチャルツインおよびコラボレーションの実現を可能にする「3DEXPERIENCEプラットフォーム」によって、製品/自然/生活が調和する持続可能なイノベーションを現実世界にもたらすことを目指し、成長とそれにつながる投資を継続的に行ってきた。
2020~2021年(現時点)においても、戦略的な買収および連携による3DEXPERIENCEプラットフォームの機能拡充を推進。2020年7月にはAI(人工知能)駆動型のセマンティック処理ソフトウェア/サービスを手掛けるProxemを、2020年12月にはクラウドネイティブの分散型SQLデータベースを提供するNuoDBを買収し、プラットフォームにおけるコラボレーティブおよびデータサイエンス機能を強化してきた。また、自動運転に関する認証への対応として、2021年1月にはドライビングシミュレーター「SCANeR」の開発元であるAV Simulationの株式を15%取得するなど、未来への投資も積極的に行っている。
コロナ禍によるビジネス環境の変化については、世の中でリモートワークが当たり前となり、いつでも、どこでも、誰とでも仕事ができる環境が求められ、あらためてコラボレーションを実現するプラットフォームの重要性が高まりを見せ、クラウドへの移行が加速しているという。
こうした動きの中、同社はクラウド版の3DEXPERIENCEプラットフォームが多くの企業の“受け皿”として機能しているとし、3DEXPERIENCEプラットフォームの最新版「R2021x」では、オンプレミスで提供する機能群(ロール)のうち90%に当たる571ものロールをクラウドで提供し、同社のターゲット顧客(11領域の産業分野)への展開を開始。クラウドを介したロールの使用率(※使用者数ではない)は、コロナ禍で増加傾向にあるとしている。
この点について、同社 代表取締役社長のフィリップ・ゴドブ氏は「クラウド版ロールの使用率についてコロナ前とコロナ後で比べてみると、世界平均で約80%上がっている。日本市場においてもオンプレミスからクラウドへのシフトを検討する企業が増えている状況だ。中でもコロナ禍で実地でのイベント開催などができなくなった影響から、マーケティング関連のロールへの引き合いが増えており、企業のマーケティング施策のデジタルシフトを後押ししている」と語る。
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