「Azure AI」のエッジデバイス向けプラットフォームを発表:人工知能ニュース
マイクロソフト(Microsoft)は、エッジデバイスでの「Azure AI」の利用を容易にする、ハードウェアおよびサービスプラットフォーム「Azure Percept」のパブリックプレビューを発表した。
マイクロソフト(Microsoft)は2021年3月2日(現地時間)、エッジデバイスでの「Azure AI」の利用を容易にする、ハードウェアおよびサービスプラットフォーム「Azure Percept」のパブリックプレビューを発表した。
Azure Perceptには、インテリジェントカメラ「Azure Percept Vision」や開発キットが含まれる。また、開発や訓練、概念実証の展開など、AIモデル開発で必要となるワークフローをガイドする「Azure Percept Studio」も提供。これによりエンジニアは、組み込みシステムやデータサイエンスに関する高度なスキルがなくても開発を進められる。
開発キットのハードウェアは80/20 T-スロットフレームに対応しており、小売店舗や工場などの既存施設でも、認証済みデバイスによる概念実証を容易に実施できる。さらに、Azure Percept Visionや「Azure Percept Audio」(別売り)は、ハードウェアアクセラレーションを備えた組み込みAIモジュールを内蔵するため、インターネットに接続していない時でも音声認識や画像認識機能を利用できる。
開発キットで概念実証のプロジェクトを実施する場合には、「Azure AI Cognitive Services」と「Azure Machine Learning」モデル、オープンソースコミュニティーが開発したエッジで実行されるAIモデルにアクセスができる。
同社は今後、数カ月間にわたって、Azure Perceptに認定済みのサードパーティーデバイス数の拡大を図る。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- マイクロソフトが買収した「ThreadX」あらため「Azure RTOS」はまだ実体がない
IoT(モノのインターネット)市場が拡大する中で、エッジ側の機器制御で重要な役割を果たすことが期待されているリアルタイムOS(RTOS)について解説する本連載。第3回は、マイクロソフトが2019年4月に買収し、名称を「Azure RTOS」に変更した「ThreadX」を取り上げる。 - いまさら聞けない「エッジコンピューティング」
IoT活用やCPS進展の中で、あらためて脚光を浴びている「エッジコンピューティング」。このエッジコンピューティングはどういうことで、製造業にとってどういう意味があるのかを5分で分かるように簡単に分かりやすく説明します。 - 離れていてもアバターやホロポーテーションで共同作業、「Microsoft Mesh」発表
Microsoftは、オンラインで開催した開発者向けカンファレンス「Microsoft Ignite 2021」の基調講演において、MR(Mixed Reality:複合現実)技術を活用したコラボレーション環境を実現するプラットフォーム「Microsoft Mesh」を発表した。 - 「DXはマイクロソフトの戦略そのもの」、日本MSが経営方針を説明
日本マイクロソフトは、オンラインで会見を開き、同社 社長の吉田仁志氏が2024年度までの中計経営戦略を説明した。新型コロナウイルス感染症の影響もあって社会全体で機運が高まりつつあるDX(デジタルトランスフォーメーション)を、政府・自治体向けと、物流、製造業、小売、中堅中小などの企業向けを軸に推進していく方針を明らかにした。 - AIスマートカメラでソニーとマイクロソフトが協業、エッジとクラウドを融合へ
ソニーセミコンダクタソリューションズ(以下、ソニー)とマイクロソフトは2020年5月19日、AI(人工知能)スマートカメラと映像解析を用いたソリューションの構築に向け協業を開始したことを発表した。 - 月8万円で始めるエッジコンピューティング、MSがクラウド連携端末を国内初披露
日本マイクロソフトは「IIFES2019」(2019年11月27〜29日、東京ビッグサイト)において、AI対応のエッジコンピューティングデバイスである「Azure Stack Edge」を日本の展示会で初展示した。