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ラズパイでRFIDを活用したトレーサビリティーシステムを構築する(その2)ラズパイで製造業のお手軽IoT活用(7)(1/2 ページ)

小型ボードコンピュータ「Raspberry Pi(ラズパイ)」を使って、低コストかつ現場レベルでIoT(モノのインターネット)を活用する手法について解説する本連載。第7回は、第6回で紹介したラズパイとRFIDを活用したトレーサビリティーシステムをどのように構築すればいいのかについて、より具体的に解説します。

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 前回は、小型ボードコンピュータの「Raspberry Pi(ラズベリーパイ、略してラズパイ)」とRFIDを使用したトレーサビリティーのシステムを構築するためのコンセプトについて説明しました。今回は、ラズパイを使ってどのようにシステムを構築すればいいのかについて、より具体的に解説します。

⇒連載「ラズパイで製造業のお手軽IoT活用」バックナンバー

ラズパイとRFIDを使用したトレーサビリティーシステムの構成

 まずはシステムの構成を説明します。

 材料受入工程、配合/攪拌工程、熱成形工程に、ラズパイ、タッチパネル、RFIDリーダーライターから成るセットをそれぞれ設置します。配合/攪拌工程では計量を行うので、ラズパイに重量センサーを接続します。熱成形工程では熱処理温度を測定するので、ラズパイに温度センサーを接続します。

 ナイロンのかんばんケースには紙に印字してあるかんばんとRFIDカードを入れておきます。熱成形工程のラズパイは後からデータをサーバに書き込むため、ネットワークケーブルを接続し、サーバと通信できるようにしておきます。

図1
図1 トレーサビリティーシステムの構成図(クリックで拡大)
図2
図2 システムの利用イメージ

トレーサビリティーシステムをどのように使うのか

 次にトレーサビリティーシステムをどのように使うのかについて説明します。材料受入、配合/攪拌、熱成形の各工程で以下のように情報の記録を行います。

  1. 材料受入時に材料ロットを記録する
  2. 配合時に計量値と配合ロットを記録する
  3. 熱成形時に熱処理温度と熱処理ロットを記録する

1.材料受入時に材料ロットを記録する

 まず、材料受入工程では、タッチパネルにラズパイの材料ロットの入力画面を表示します。その状態で、材料のロット番号を、現品表もしくはコード表からバーコードで読み取ります。そうすると材料ロット番号が入力されるとともに本日の日付が受入日に設定されます。

 入力必須項目が入力されると「RFIDカードをタッチして、受入情報を書き込んでください。」というメッセージが画面に表示されますので、RFIDカードをRFIDリーダーライターに置きます。RFIDカードを置くと自動でRFIDに画面情報を書き込みます。もし、通信エラーなどの異常が発生した場合はエラーが画面に表示されますので、もう一度最初からやり直しをします。このような形でできるだけ画面入力をしないで一連の動作の中で情報の記録ができるようにして入力工数を短くします。

図3
図3 材料受入工程の情報入力画面(クリックで拡大)

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