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写真1枚で撮影場所や被写体の大きさを自動認識するAI、東芝がプラント業務で活用製造現場向けAI技術(1/2 ページ)

東芝は2021年2月1日、1枚の写真から撮影場所や被写体の大きさを自動認識し、そのデータを管理できるAI(人工知能)を開発したと発表した。発電プラント施設などの巡視や保守点検作業の自動化などに貢献する。

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 東芝は2021年2月1日、1枚の写真から撮影場所や被写体の大きさを自動認識し、そのデータを管理できるAI(人工知能)を開発したと発表した。発電プラント施設などの巡視や保守点検作業の自動化などに貢献する。東芝エネルギーシステムズのIoTプラットフォームに同技術を組み込み、プラント向けの実証実験を進めていくとしている。

プラント設備の点検業務の負荷を低減へ

 プラント設備では設備の異常などを確認するための巡回点検を行っているが、現場での人手不足が深刻化する中で、広い敷地を毎日歩き回り、点検箇所を撮影し、場所や状態のメモを取り、そして点検調書を作成し、記録するという一連の作業には大きな負荷がかかっている。

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東芝 研究開発センター 上席研究員 関晃仁氏

 一方で、プラント内の新たな設備の導入などでは、設置場所周辺環境の確認や測量などをあらためて行う必要があり、こうした負荷も現場では大きくなっている。「コロナ禍の現状では、人手により保守点検員が現地を確認するということが制限される状況も生まれており、これらの負荷を低減し、一部でもリモートワークに切り替えられるような仕組みが望まれていた」と東芝 研究開発センター 上席研究員 関晃仁氏は語る。

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点検業務の負荷(クリックで拡大)出典:東芝

 新たに東芝が開発した「1枚の写真から撮影場所や被写体の大きさを自動認識し、そのデータを管理できるAI」はこうした課題を解決するためのものだ。同技術は、1枚の撮影画像から、点検調書作成に必要な撮影位置や対象の大きさを分かるようにし、点検員が後で入力することなく、自動で調書作成が行えるようにする技術である。

 具体的には、まず点検時に画像を撮影する。それをアップロードし、作成済みの3Dモデルの特徴点から画像の撮影場所を認識する「位置認識AI」と、カメラレンズと撮影対象によるボケ形状から立体情報を取り出す「立体認識AI」を活用して、撮影画像の位置と撮影対象の大きさを自動判別する。そして、それを図面とひも付けて管理し、点検データとして記録していくという仕組みである。

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「1枚の写真から撮影場所や被写体の大きさを自動認識し、そのデータを管理できるAI」の概要(クリックで拡大)出典:東芝

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