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タッチレスとARを組み合わせたディスプレイシステムの提供を開始:組み込み開発ニュース
大日本印刷は、「タッチレスAR透明浮遊ディスプレイ」の提供を開始した。モーションセンサーと液晶調光フィルム、透明スクリーンを組み合わせることで、ディスプレイに触れることなく、手指の動きでカーソル操作できる。
大日本印刷は2020年12月16日、タッチレス(非接触)とAR(拡張現実)を組み合わせた「タッチレスAR透明浮遊ディスプレイ」の提供を開始した。
タッチレスAR透明浮遊ディスプレイは、人の動きを感知する「モーションセンサー」と、鮮明な映像を演出する「液晶調光フィルム」、AR効果を演出する「透明スクリーン」を組み合わせることで、ディスプレイに触れることなくカーソル操作できる。
同ディスプレイに人が近づくと、それをモーションセンサーが検知して、液晶調光フィルムを遮光状態にし、透明スクリーン上の映像の視認性を上げる。さらに、手のひらを近づけると、カーソルが現れ、手指の動きでカーソルの移動やクリックができる。液晶調光フィルムを透過状態にすれば、空中に映像が浮かび上がるようなAR効果も演出できる。
液晶調光フィルムは、電圧のオンオフによって明暗を瞬時に切り替えられる。透明スクリーンには、ナノインプリントを活用した光学レンズを用いており、高い透明性と輝度を両立させている。
タッチレスで操作できるため、安全衛生や感染症予防に対する人々のニーズに対応。自動販売機や券売機、ホテルや企業の受付などでの活用が期待される。
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