村田製作所がみなとみらいの研究開発拠点を公開「事業を広げる大きなチャンス」:研究開発の最前線(3/4 ページ)
村田製作所が神奈川県横浜市みなとみらい21地区に開業した研究開発拠点「みなとみらいイノベーションセンター」を報道陣に公開。電池事業を中心としたエネルギー市場やヘルスケア市場において顧客や業界との接点強化を図るとともに、自動車市場でも新規分野での採用拡大に向けた活動を推進する拠点としての活用を見込む。
地下2階にはシャシーダイナモ付きの大型電波暗室も
好立地にあるみなとみらいイノベーションセンターは、社外交流も活発に進めていく方針でありそのための施設も多数設けている。
屋上緑化庭園もある最上階の18階には、最大120人が入るコンベンションルームがある。パントリーも併設しており、懇親会なども開催できるようになっている。
5階は受付や来客待ち合わせエリアの他、社内の部門間や社外パートナーの技術交流、顧客とのコラボレーションを行うための共創スペースとして「Murata Interactive Communication Space」がある。2021年4月にオープンする予定だ。
研究開発を進めるための設備も充実している。研究開発環境として、着想を得るための研究オフィス、その着想を実証するための実験・試作エリアを併設するとともに、1階に分析センターを設けてみなとみらいイノベーションセンター内で研究開発サイクルを素早く回せる体制を構築した。
同センターで注力する自動車市場の新規分野開拓に向けた大規模設備も用意している。村田製作所の車載ビジネスを紹介する「展示室」の他、実際の車両についての理解を深めてさまざまな実験も実施できる「ピット施設」、シャシーダイナモを使って走行状態を再現しながら実験や検証を行える「大型電波暗室」がある。地下2階に入る大型電波暗室は21×11×8mの広さで、車両などを運び込むための専用エレベーターも設ける。なお、展示室とピット施設は2021年4月、大型電波暗室は同年7月にオープンする予定だ。
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