AGCが新研究開発棟でオープンイノベーションを加速、JAIDとのコラボも進行中:研究開発の最前線(2/3 ページ)
AGCは、AGC横浜テクニカルセンター(YTC)内に建設していた新研究開発棟の完成を発表するともに、同研究棟内に開設した社内外の協創を加速させる協創空間「AO(アオ)」を報道陣に公開した。YTCにAGCの研究開発機能を集約するとともに、社内外の協創を推進するスペースを併設することでオープンイノベーションも加速させたい考えだ。
AOは「つなぐ」「発想する」「ためす」のための場
AOのコンセプトは、AGCが持つ素材の視点と来場者の視点が合わさり、その場で「つなぐ」「発想する」「ためす」を行うというものだ。1〜4階のフロアに、「つなぐ」「発想する」「ためす」のそれぞれに対応するスペースが用意されている。
「つなぐ」場:AO GalleryとAO Park
「つなぐ」場は、エントランスホールでもある1階の「AO Gallery」と、AGCの研究開発成果の展示や来場者との打ち合わせを行うスペースとなる2階の「AO Park」がある。
現在AO Galleryには、乃村工藝社との協創で製作したインスタレーション「Inside of Material」が設置されている。これらのインスタレーションを通じて、素材単体では得られない価値を引き出し、来場者の新たな発見につながることを期待しているという。
「AO Gallery」に設置された「Inside of Material」。調光ガラス、音響ガラス、熱線反射ガラス、ディスプレイにデジタル制御を加えたマテリアルを空間的に配置し、静的なマテリアルから動的で立体的な空間体験を生み出す試みとなる。屹立するガラス1枚1枚から音が流れており、それらの音はAI(人工知能)で生成されているという(クリックで拡大)
2階のAO Parkは展示スペースを中心に、多数の打ち合わせスペースが用意されている。
「発想する」場:AO Studio
「発想する」場は、4階の「AO Studio」になる。AGCの先端素材を多数並べており、技術や機能に直接触れることでアイデアを発想するスペースになっている。今回は報道陣による写真撮影ができなかったものの、光、熱、電波、強化、表面処理といった素材機能のテーマ別に分けた展示の他、同スペース奥側のパーテーションの裏側には、先述した最先端の研究開発成果が展示されていた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.