約80の新機能で設計効率を向上、超高速3D CADシステムの最新版:CADニュース
コダマコーポレーションは、超高速3D CADシステムの最新版「TopSolid'Design 7.14J」の販売を開始した。サーフェス不正の一括自動修正設定など、最新版では約80の新機能を搭載し、設計効率を高めている。
コダマコーポレーションは2020年10月26日、超高速3D CADシステムの最新版「TopSolid'Design 7.14J」を発売した。開発元はTOPSOLIDで、国内総販売元として同社が開発、販売、サポートを手掛ける。
設計効率を向上させる新機能を搭載
TopSolid'Designは、数万点の部品から成るアセンブリの設計でも高速に処理し、快適なレスポンスを維持できる。最新版では約80の新機能を搭載し、設計効率を高めている。
新機能の1つが、サーフェス(曲面)の不正の自動修正機能だ。従来は、CADから読み込んだサーフェスの不正を修正する場合、自動で修正するかどうかをファイルごとに設定する必要があったが、最新版では全ファイルへの一括設定が可能になった。
また、TopSolid'Designは、JIS対応の2次元CAD機能や金型設計、部品加工などのアプリケーションを備える。これらは統合されており、データ変換は不要だ。最新版ではさらに、これまでプロジェクトを新しく開始する際、個別に作成していた展開図、組立図、部品図、部品表、CAMなどのファイルを自動で作成する機能を搭載した。
他に、ドリル穴の属性だけを定義する機能も追加した。TopSolid'Designは、部品加工用CAMとの連携により、NCデータ作成の標準化に対応している。ボルトを配置するだけで必要な穴が自動作成され、CAMが穴の種類や精度などの属性を認識し、最適な工具と加工条件でツールパスを自動で作成する。最新版では、穴の側面と底面の3次元形状を作成せずに、穴の輪郭となる円と属性だけを定義する機能も搭載。900個のドリル穴を作成する処理時間を90秒から3秒に短縮する。
ソフトウェアライセンスのみの標準価格は99万円(税別)から。年間のメンテナンス料は含まない。
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