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交通量調査でおなじみの数取器に隠された間欠動作の仕組みに迫る!!身近なモノから学ぶ機構設計“超”入門(7)(2/3 ページ)

身近にあるモノを題材に、それがどんな仕組みで動いていて、どんな機構が使われているのかを分かりやすく解説する連載。今回は、前回に引き続き「間欠運動機構」をテーマに、交通量調査などでおなじみの数取器(カウンター)の仕組みを解明する。

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そして、数取器はバラバラに

 そして、図5が分解した数取器の全部品です。今回、重要になりそうな部品だけ名前を付けておきました。

数取器に使われている全部品
図5 数取器に使われている全部品 [クリックで拡大]

急がば回れ、各部品の形状を確認していこう

 間欠運動の仕組みを解き明かすために、各部品の形状を確認していきます。どうやら、ゼネバ機構に使われているような従動節や原動節に当たる部品はなさそうです。残念ながら、この時点で筆者の考えた予想とは根本的に違う構造だということだけは判明しました。

 では、どのような仕組みになっているのでしょうか?

 部品形状を一つ一つ確認していくうちに、2つ気になる点を発見しました。それは、(1)ダイヤルホルダーに組み付けられた爪の高さがそれぞれ違うことと、(2)ダイヤルに付いている爪車が1箇所だけ欠けていることです。

何だか気になる2つのポイント
図6 何だか気になる2つのポイント [クリックで拡大]

 この爪とダイヤルは、ホルダーに組み付けられてユニット化されており、本体に組み付けて金具を押すと、ダイヤルの軸を中心に回転するようにリンクしています。また、このユニットのダイヤル部分にはストッパーが当てられており、「ラチェット機構」になっているため、ダイヤルの回転は一方向に限定され、一定以上の力が加わらないと回転しない仕組みになっています。

少しずつ仕組みを解明していこう
図7 少しずつ仕組みを解明していこう [クリックで拡大]

 これだけ見ると、ダイヤルはストッパーで抑えられているので、金具を押すとホルダーだけが回転してダイヤルは動かないはずです。ではどうやって、ダイヤルを順番に正しく回しているのでしょうか? そこで必要になるのが先ほどの「高さが違う爪」と「一部が欠けた爪車」です。ダイヤルの中で何が起こっているのか、図を用いて確認してみましょう。

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