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工程管理における「管理方式」「機能」「生産日程計画」とは工程管理は、あらゆる現場問題を解決する(2)(4/5 ページ)

工場における生産管理の根幹となる「工程管理」について解説する本連載。第2回は、工程管理における「管理方式」「機能」「生産日程計画」について説明する。

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4.工程管理における生産日程計画

 工程管理は、科学的管理をベースとして運用されなければなりません。「科学的管理」とは、働く人たちの主観的な経験や技能の上に成り立っていた作業や工程に関するいろいろなルールなどを、客観的かつ科学的(考え方や行動の仕方が、論理的、実証的で、系統立っている)に整理して管理するマネジメントの考え方です。

 そのためには、管理サイクルPDCAの“P(Plan)”、すなわち事前計画の確立が必須条件となります。工程管理は、部品や製品の製作期間を管理する機能体系ですから、顧客との約束納期の厳守を目標とし、製品別、各工程の部署別に材料や部品の動く順序と加工完了期限を指示する日程計画をまず立案しなければなりません。納期を厳守するためには、全ての作業が、この納期厳守に配慮して立案された生産日程計画に従って実行されることが必要です。この意味で日程計画は、工程管理の基準(よりどころ)であるということがいえます。

 生産計画の種類としては、特定の製品について、設計や試作から納入までを計画する「製品別生産計画」、同時に流れる複数の製品を“いつ”“どのような順序で”処理すべきかを職場単位で決める「部門別生産計画」、長期や短期という期間の視点から分類した「日程計画(期間別生産計画)」などがあります。一般的によく活用されている「日程計画」は、段階的に年間・期別計画は「大日程計画」、当月計画は「中日程計画」、当日・週計画は「小日程計画」のように分けられます。

  • 大日程計画
    • 受注決定書の受け付け時点で立案する設計、原材料、組立などの部署別日程計画です。年間計画、期別計画として、月別の生産品種やその生産量を決めていきます。個別の生産日程計画では、着手日と完了日の日程を大まかに割り当てていきます
  • 中日程計画
    • 設計完了後に立案する部署、部品ごとの日程計画です。当月に製造する製品の種類と個数を明らかにし、その計画に沿って実行していくための計画です。生産数量や納期が確定していて、いつ着手して、どのような材料をどれくらい必要とするかも決定していきます
  • 小日程計画
    • 手順完了後に立案する工程単位の日程計画をいいます。小日程計画では、個々の部品や製品の製造を職場もしくは設備や作業工程に割り当て、それぞれの着手日と完了日を明らかにしていく生産日程計画です
    • 例えば、どの作業を何月何日の何時何分から何時までに、どの機械を使用して何個作るかというように詳細に決める場合もあります。計画期間は、1日あるいは1週間、10日間位の単位で決めていきます。この辺りの内容については、各事業所の事情を鑑み、決めればいいと思います
    • 基本的には、中日程計画を基準にして仕事を進めますが、材料の遅れや品質問題などで計画通りに生産を進められない場合の不具合調整を現場で実施するのが小日程計画の位置付けとなります

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