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8割超のCFOが世界的な景気後退を懸念、PwCが新型コロナの調査レポート公開製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

PwC Japanグループは新型コロナウイルス感染症による事業へのを日本を含めた世界21カ国のCFOに尋ねたアンケート調査の結果をまとめたレポートを発表した。

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 PwC Japanグループは2020年4月21日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による事業への影響度合いに関するアンケート調査のレポートを発表した。調査対象となったのは世界21カ国、合計824人のCFO(最高財務責任者)で、このうち日本企業のCFOは21人だった。調査は同年4月6日週に実施した。レポート中で紹介された調査項目は全部で11個あり、本稿ではそのうち主要なものを紹介する。

日本企業は労働力削減よりR&D投資削減を重視

 現時点でCOVID-19が自社事業に及ぼす悪影響への懸念度については「重大な懸念材料となっている」が回答者全体の73%で、「現在は自社の事業に影響はない」は1%だった。このことから多数の企業がCOVID-19のビジネスへの影響を重大なものとして捉えている様子がうかがえる。なお回答結果を日本のCFOに限定した場合は「重大な懸念材料となっている」が71%、「現在は自社の事業に影響はない」が5%であり、世界全体と同様の傾向が見受けられた。

COVID-19による事業活動への現在の懸念度合い[クリックして拡大]出典:PwCグローバルネットワーク
COVID-19による事業活動への現在の懸念度合い[クリックして拡大]出典:PwCグローバルネットワーク

 2020年中の収益や利益について「減少する」は回答者全体の80%となった。一方で「増加する」と予想する回答も4%あり、わずかではあるが世界の一部のCFOは自社業績にポジティブなインパクトを期待している様子が見て取れる。

2020年中の収益や利益に関する予想[クリックして拡大]出典:PwCグローバルネットワーク
2020年中の収益や利益に関する予想[クリックして拡大]出典:PwCグローバルネットワーク

 財務上の対応策に関する問い(複数回答可)では、「コスト抑制」が回答者全体の77%、「予定した投資の延期や中止」が65%、「資金計画の変更」が48%という結果になった。一方で日本のCFOに回答を限定すると「コスト抑制」が66%、「予定した投資の延期や中止」と「ガイダンスの調整」が48%となり、世界全体の回答と比べるとやや違いが見られた。

財務上の対応策について[クリックして拡大]出典:PwCグローバルネットワーク
財務上の対応策について[クリックして拡大]出典:PwCグローバルネットワーク

 また、延期および中止を予定する投資内容については、「施設や一般的な設備投資」が回答者全体の80%、「オペレーションコスト」が70%、「労働力」が55%の順となった。一方で日本のCFOは「オペレーションコスト」が70%、「一般的な設備投資」が50%、「R&D(研究開発)」が40%となり、グローバルのCFOと比較すると労働力への投資を控えるよりも、研究開発への投資などを再検討しようとする傾向にあるようだ。

延期または中止する投資の内容[クリックして拡大]出典:PwCグローバルネットワーク
延期または中止する投資の内容[クリックして拡大]出典:PwCグローバルネットワーク

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