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ミマキ、立体看板や造形サインに適した大型3Dプリンタを発売:3Dプリンタニュース
ミマキエンジニアリングは、立体看板や造形サインに適した大型3Dプリンタ「3DGD-1800」を発売した。3Dデータを使用するため、経験やノウハウがなくても製作できる。
ミマキエンジニアリングは2020年4月1日、立体看板や造形サインに適した大型3Dプリンタ「3DGD-1800」を発売した。線状にジェル状の紫外線硬化樹脂を押出し、紫外線によって瞬時に硬化させて積層する「Gel Dispensing Printing」技術を搭載。熱で樹脂を溶かす熱溶解積層法とは異なり、造形物を素早く作り上げる。
3DGD-1800は、1時間に350mmの高さで積層できるため、3Dデータを用意すれば手作業の造形よりも早く製作できるため、大幅に製作時間を短縮できる。従来のFFF方式3Dプリンタに比べて3倍速く、1.8mのフィギュアは7時間で完成する。
また、サポートレス造形により、造形中にサポート材が必要ない。造形物の内部が空洞になる中空構造で、強度を向上する骨組みや補強材を中に入れられる。透過性のある材料を使用し、LEDモジュールなどの光源を内部に入れられ、内照式サインにすることもできる。なお、造形物は白単色となる。
造形の最大高さは1800mm。造形物を組み立て、造形エリア以上の超大型造形物の製作も可能だ。分割パーツは、2ヘッドで効率よく造形できる。1つのデータで、大小さまざまなサイズの造形物の出力に対応。製作した造形物に同社のインクジェットプリンタを組み合わせ、造形物の表面へ加飾するもでき、3Dスキャナーと組み合わせることにより、容易に現物のコピーを製作できる。
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